2018年02月01日 18時54分更新
東証一部上場のニュートン・フィナンシャル・コンサルティング社とヤマダ電機が「顧客情報提供に関する業務提携契約を締結したと発表されました。
ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング社のIRでは次のように理由が示されています。
■業務提携の理由
「当社は、保険代理店としてお客様のあらゆるニーズに対応するため、テレマーケティング、保険ショップ、 訪問販売、Web すべての販売チャネルを構築し、保険の提案を行っております。保険の加入は就職、結婚、出産など生活環境の変化をきっかけとされるお客様が多く、当社では適切なタイミングで保険の提案を行うため、お客様との接点拡充を図ってまいりました。ヤマダ電機は、日本最大の家電専門店として家電販売を基盤とした新たな事業領域の開拓と構造改革の推進 を積極的に行っており、ヤマダ電機のリアル店舗のプラットフォームを活用した事業モデル構築に取り組んでおります。
そこで当社はヤマダ電機との業務提携によって、ヤマダ電機店舗内に家計相談予約ブースを展開し、家電購入に来店されるお客様へ保険提案のアプローチを行ってまいります。ヤマダ電機へ来店されるお客様には、生活環境の変化をきっかけに家電購入を行うお客様も多く、保険の提案は親和性が高く、両社の企業価値向上が図れるものと考えております。
■具体的展開
当社がヤマダ電機店舗内へ家計相談予約ブース「保険相談ナビ」をオープンし、ヤマダ電機が保険加入希望者の紹介を行うものであります。平成 30 年1月24 日に、ヤマダ電機「LABI1 なんば」への出店を皮切りに今後全国へ拡大する見通しです。
携帯電話ショップに保険ショップ、家具販売店に保険ショップ、調剤薬局に保険ショップ、そして今回の家電販売店と、保険代理店はお客様と保険で接する場所を探して色々な業態との提携を進めています。
ポイントは、「家計相談予約ブース」としてのショップ展開だと思います。
その場で保険相談をするのではなく、あくまで「保険相談アポ」を取る場としての展開になります。
ヤマダ電機は既に「保険のブュッフェ」の相談アポ取りブースを首都圏を中心に出店していますので、今回は「まずは大阪」という流れになったのだと考えています。
ウェブから保険相談ニーズを引っ張り保険募集人が見込み客リストを買うという所謂「リーズ」のスキームが厳しい中、『お客様と保険で接する機会を如何に創出するか』が大手代理店の命題となっていて、集客で苦戦する小売・サービス業とのタイアップは今後、色々な業種・業態に拡大すると思いますね。
昔、損害保険が全く同じ商品を同じ保険料で販売していた時にも、販売チャネル競争が過熱して、当時、ネクタイ派手夫は、雀荘や銭湯といった従来では考えられなかった場に代理店委託し大きな成果を得てきましたが、そうしたチャネル競争が今後再加熱すると想定しています。
「お客様と接する場」として何が最適か、みんなでトライ&エラーを繰り返していきませんか。
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上野 直昭 10月08日11時20分