2017年10月12日 18時13分更新
「保険のビュッフェ」社をご存知でしょうか。
WEBや集客セミナー等々を駆使して、保険相談の見込み客、所謂「リーズ」を獲得し、保険代理店に売るという業態の大手企業で、テレビコマーシャルも放映していました。
テレビコマーシャルを観て、「ここって保険代理店?」と勘違いされる方も多かったと思いますが、当該社はあくまで「保険のリーズを獲得して販売するマーケット開発業者、業界用語の保険募集関連行為」をしている会社で、「広告代理店」でした。
こうした募集関連行為従事者の多くは、保険相談をしたら●●●●円をプレゼントといった表示をWEB上でして、顧客誘導をしていましたが、こうした金銭の流れは特別な利益の提供を禁止した保険業法に抵触するとして今年3月をもって完全に姿を消しました。
キャッシュバックがないとお客様は正直なもので、ネクタイ派手夫の知っている某保険募集関連行為従事者のサイトは毎月従来300件程度のリーズがあったものが一挙に毎月5件に激減しました。これでは、やっている方も、リーズを待っている保険募集にもやっていけませんよね。こうした背景で、4月以降、リーズに頼っていた多くの訪問販売系の募集人は保険業界を去られました。
保険募集関連行為従事者も、「金銭でダメなら」ということで、「肉」とか「カニ」をプレゼントするという苦肉の策を取ったり、「保険ビュッフェ」社のように「ヤマダ電機内にブースを作って、アンケートを取りつつ、リアルリーズを獲得する」という新手に出ました。
最初は、アンケートに答えたらヤマダ電機のポイントを授与するやり方をしていましたが、流石に止めたように聞いています。
保険募集人にマーケット開拓能力の無い方が多い中、保険募集関連行為従事者がマーケット開発を担うという分業が誕生しましたが、「保険募集行為従事者は保険募集行為をしてはならない」ことが当然決められていて、この管理を保険業法が保険代理店に負わせることとしたため、責任が重くなりすぎて、保険代理店も買うに買えない状態となり、一挙に募集関連行為従事者は衰退してしまいました。
こうした流れを受けて、「保険のビュッフェ」社は、親会社であった「あんしんFPパートナー株式会社」と『合併』し、あんしんFPパートナー株式会社の「マーケティング部」となりました。そのまま、ブランドとして「保険のブュッフェ」は残り、サイトやセミナーを通じて「保険見込み客創出」をしていくそうです。
保険において、「募集行為とマーケティング行為を分業する」ことは難しいですね。
保険業界は、一部のスーパースターには、こうしたマーケティング能力があり、こうした方は凄い契約を取り続けていますが、殆ど多くの方はマーケット開発が出来ずに業界を去られています。この旧来の流れを変える展開でしたが、古い業界を変えることは出来ないですね。
保険もバージョン3の時代に入らないと、お客様に見捨てられる危惧を感じていますが、なかなか進まないですね。
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ネクタイ派手夫 04月12日18時31分