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地銀がリテールの保険チャネルで勝つためには!|ネクタイ派手夫の保険流通革命|ネクタイ派手夫

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ネクタイ派手夫の保険流通革命

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地銀がリテールの保険チャネルで勝つためには!

マイナス金利の中、銀行はフィービジネスで稼いで行くしかなく、これまでは銀行窓販による「リタイアメント層に対する貯蓄系生命保険」販売が支えて来ました。一年間で5兆円という大きな成果を挙げて来ましたが、逆風が吹き荒れています。

逆風の柱は「保険手数料開示」です。大手銀行は自主的に手数料開示を10月からスタートさせると発表し、おそらくこの流れは銀行に限らず全ての保険代理店手数料開示に繋がると推察しています。保険手数料は当然、顧客の保険料にインクルーズされていますので、手数料が高い=保険料が高いに繋がり、とても顧客目線での保険販売とは言えません。そうなると保険会社は手数料引き下げを図って来ると考えます。手数料が下がっては販売意欲が消失しますよね。しかも、これまでマーケットにしていた「リタイアメント層」への退職金支払い自体が定年延長で支払いが延びたり、退職金制度そのものの見直しを企業が図る中、ターゲット層自体が縮小傾向にあると考えます。

更に、マイナス金利下にあって保険会社各社も運用が厳しく、当然、貯蓄系生命保険そのものが販売できなくなると推察できますので、ダブルパンチです。

では、銀行の保険手数料フィービジネスをどうすれば良いか? 答えは一つ、「リテールマーケットに掛捨て型の保険販売」をすることです。この方向に大きく舵を切るしか手はありません。リテールマーケットは無尽蔵と言っては語弊がありますが、まだまだあります。これは個人情報絡みで保険会社各社が取引先企業に安易に出入り出来なくなったことが要因です。この10年間、皆様の職場に保険の営業社員が来られていますか。個人情報の関係で当然、出入りは厳しくなり、結果、20代、30代で生命保険「未加入者」も多く存在します。

こうしたリテール層と会うにはどうするか? 保険ショップを創ることです。保険ショップは現在「多様化」し、投資信託は当たり前に販売するなど「フィナンシャルショップ化」しています。保険ショップが世に出て12年、顧客自体がショップで保険加入することに全く抵抗感はありませんので、銀行運営の保険ショップであれば地域ブランド力で多くの集客があると考えます。

山口フィナンシャルグループと住友生命が6月に子会社を作り、保険ショップ、銀行代理業等をスタートさせると報道されましたが、この選択が全国で進むと考えています。住友生命は日本の生命保険会社でいち早く保険ショップ「ほけん百花」を展開した実績があり、このノウハウを活用して「リアルショップ」が立ち上がって行くと考えます。ショップは商業施設に入れば営業時間は商業施設と同じになり、午前9時位から午後8時位まで年中無休で営業できます。銀行の営業時間が自由化されますが、なかなか実現までは障壁があると思いますが、子会社の保険(フィナンシャル)ショップであれば問題なく営業でき、銀行業務にトスアップ出来る案件を不特定多数の来店客から引き出すことも出来ると考えます。

ここで問題になるのが「教育」です。保険(フィナンシャル)ショップ成功の鍵は100%「教育」です。ですが、リテールマーケットに対する掛捨て型保険の販売についてのやり方、知識等々が銀行に蓄積されている訳はありません。百人百様の個人の意向に応え、ライフプランをしっかり考え、複数の保険商品を比較推奨しながら契約に至る流れは簡単には習得できません。

こうした中、静岡銀行や広島銀行が保険ショップ最大手の「ほけんの窓口グループ」との業務提携を相次いで発表しました。銀行が保険代理店と提携するには「格」が必要なので大手ということなのでしょうが、地銀はむしろ地元の保険代理店と業務提携すべきです。彼らは地元で保険販売をし、マーケットを知り尽くしています。彼らと組めば最も短期に最も確実に収益に繋がります。しかし、一方、数多くの保険代理店の中から何処と組めば良いかはわからないと思います。しかも、改正保険業法施行の中、体制整備が本当に出来ていてコンプライアンスや個人情報取扱等が完璧な代理店を探すことは至難の業だと考えます。

志が高く顧客本位で改正保険業法対策も万全な保険代理店は一部「組織化」していることをご存知でしょうか。こうした団体と組めば全国いつでも業務提携が可能です。業務提携先としての保険代理店の「格」が問題としてあるとは思いますが、資本を入れていただくなどやり方は幾らでもあると考えます。

銀行がリテールマーケットに対する掛捨て型生命保険に大きくシフトするための鍵は「地元保険代理店との業務提携」しかないと考えます。

 

 

 

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