2015年10月15日 17時34分更新
先週の保険コラムで「保険を作る」ことは出来るということを説明しましたが、実は「企業が自社ブランドを構築するために保険を新たに作る」という使い方が出来ます。
例えば歯周病保険。
サンスター社が歯周病予防歯磨きを作っていますが一歩進んで歯周病になって通院したら給付金が出るという医療保険を開発しました。開発した当時は色々なメディアに登場して宣伝効果だけでもブランド戦略になりました。本業に直結した保険はシナジー効果が大きいですよね。
本業と直結では、チケットぴあの「チケットガード」保険も有名です。
家族で行こうとしていたファミリーコンサート当日、子供が風邪をひいてしまい病院に、一年前から買っていた高額なオペラコンサートの日に泊りがけの出張が入ってしまった、大切な記念日に二人で行こうとやっと手に入れたライブ当日、彼女が病気で行けなくなった、こんな事ってありますよね。そんな時、「チケット代金」が戻ってくる保険です。保険金の請求には事由を証明する書類が必要となりますが、有難い保険だと思います。こんな保険がセット出来る「チケットぴあ」は等業種に対して大いに差別化が出来ますよね。
差別化という意味では、エース損害保険株式会社が開発している「振込み詐欺保険」も警備会社を契約者として当該社のホームセキュリティを受けている顧客のみ対象で加入することが出来ますので、警備会社は他業者との差別化が出来ますよね。
一般ユーザーの消費動機に「保険まで考えた、気が利いている商品・製品・サービスを提供している企業・団体」というコンテンツが大きく左右すると思いませんか?
保険にはこんな使い方があるのです!面白いと感じでいただけましたか?
他にも、こんな使い方もあります。
例えば、会員をお持ちの企業、団体であれば、会員向けに会員が喜ぶ内容の保険を作ることが出来れば、会員の「囲い込み」が出来ますね。
学生アルバイトを大量に採用している飲食業では、高校、大学を卒業し就職した「元」アルバイトに対し当該会社のコンセプトに合致したOB向けの保険を作ることが出来れば、元アルバイトが元アルバイト先に家族ぐるみで親しみを持って飲食に来る導線を作ることが出来ますよね。
このように会員や社員、アルバイトに対しての「内向き」保険と当該企業の商品を使っている一般ユーザーに対しての「外向き」の二通りの保険が作れると考えます。
コンテンツを分かり易く伝えるアイテムとしての「保険」!!
マーケットをお持ちの企業、団体は是非取り組んでみて下さい。
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