2014年09月22日 10時43分更新
昔、「トーマス」という名の英会話学校の先生がいた。
彼に、「あなたはイングリシュか」と聞くと必ず、「ノー」「アイアム
スコティシュ」と憮然として答えていた。
「おんなじじゃねえか」とムカっとした。
あとで、意味が段々わかってきた。
本日の皆さんはよーくおわかりでしょう。
ショーン・コネリーと会話したら同じだったでしょうね。
後に、スコットランドのペンションで「グットモルニング」と、
巻き舌の「おはよう」で目覚めた。
また、エジンバラで受け取った紙幣をロンドンの食堂で支払ったら、
使えるか使えないかで、従業員が鳩首会議を始めたのには面食らった。
40数年前だった。300年前ではない。
これってやっぱり、イングランドと違う国。
ビールとウィスキーの違い。ズボンとスカートの違い?
話はちょっと変わるが、以前、カナダ系の保険会社に勤めた。
意外なことに、社長はオーストラリア人、CFOもオーストラリア人、
筆頭常務は南アフリカ人、CIOはインド人や香港人、もちろんカナダ人、
営業担当の私と人事担当が日本人だった。
本当に多彩な人種の役員構成だった。
さすが外資、ワールドワイドと思った。
ところで…
現在のカナダの国家元首は誰だかわかりますか?
スティーヴン・ハーバー首相ですか?
いいえ、「クイーン・エリザベス 英国女王」です。
カナダは連邦立憲君主国です。
では、オーストラリアの国家元首は?
「クイーン・エリザベス 英国女王」です。
信じられない!?
なんと今も、エリザベス女王は世界16ヵ国の元首だそうです。
なんてことはない。多彩に見えた役員構成は、日本人を除くと、
実は全員、「英連邦国人」、ユニオンジャックをどこかに背負っている
人々だったのです。アメリカ人もいませんでした。
外資で働くって、世界を相手にするってこんなことです。
ずっとあとで気づきました。遅すぎましたが。(笑)
もちろん、その会社の今の役員構成は全く知りません。昔々のお話。
おそるべし「大英帝国」。
スコットランドはUKの中にとどまりました。
ショーン・コネリーのボヤキが聞こえるようです。