2019年01月24日 18時18分更新
IT(情報技術)と金融が融合したフィンテックで、銀行が巻き返しに動き始めたことが報じられました。
3メガ銀行と地銀など18社はベンチャー企業と新会社を設立し、人工知能(AI)を駆使した中小企業向け融資に参入する共通のデータ基盤をつくり、日々の決済情報を審査に使えるよう解析するシステムを開発するというニュースです。銀行が連合を組めば、出遅れていたAI審査でも異業種組に追いつけると判断したものとのことです。
この背景にあるものが、オンライン融資に関しては、異業種が先行していることがあります。
・アマゾンは、アマゾンで販売実績のある法人事業者を対象に8.9%~13.9%の金利で10万
円~5000万円まで融資出来ます。
・リクルートは、じゃらんnetやホットペーパーで取引のある法人を対象に、2.0%~14.9%
の金利で10万円~1500万円まで融資出来ます。
・楽天は、楽天市場に出店する法人・個人事業主を対処に、3.0%~15.0%の金利で50万円
~3000万円まで融資出来ます。
・アルトアは、弥生の会計ソフトを使う法人・個人事業主を対象に、2.8%~14.8%の金利で
50万円~300万円まで融資出来ます。
オンライン融資はこうしたIT企業に完全に後れを取っていて、一行だけだと対抗できないとして3メガ銀行に地銀を含めた連合で新会社を作り、フィンテック対応し、融資判断を短期化させようとしています。
ポイントは、競争の相手が従来とは異なることです。
銀行が相手にするのは今やIT企業なのです。
となると、当然、競争のルールも変わります。
ここが最近の競争のポイントです。
保険も、LINEやヤフー等々とのIT企業との競争に、保険ショップに至っては、ドコモショップ、ニトリ、ヤマダ電機等々といった他業態との競争になっています。
保険業界外からの参入ですので、保険業界従来のルールは度外視されます。
こうしたことが背景とは思いませんが、某生保大手社は、保険ショップを完全否定しておきながらM&Aで保険ショップを買収、銀行窓販を否定していたのに銀行窓販に強い生保会社をM&Aして銀行窓販に参入、WEB等を活用して保険の見込み客である「リーズ」を送客する仕組み自体を否定していたのに「リーズ」業者を買収してと、ルール無用の格闘に至っています。
保険代理店は如何にして生き残るか。
保険の顧客の個人情報を使った情報銀行的展開は、一つの回答だと考えています。
こうしたことに触れたいという方は、是非、2月5日~6日に開催される「結心会定例会」、2月7日開催の「結心会10周年記念セミナー」に参加下さい。
結心会ホームページから申込できます。有料ですが生き残りのために是非参加下さい!
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