2013年04月08日 15時37分更新
損保ジャパン社が今月1日より、震災発生時の「帰宅困難者」の支援をする自治体向け『帰宅困難者対策保険』の発売を開始しました。
うーーん! やられたーという感じですね!
契約者は、「自治体」となります。
「契約者である自治体」が「民間事業者との間で締結する協定書の中に一時滞在施設時の見舞金支援を盛り込む場合」、「自治体が負担する見舞金に対して」保険金が支払われるというものです。
東京都が「帰宅困難者対策条例」という『都条例』を制定したのを受けて、同条例に基づく施策内容がより円滑に推進されるように販売を開始したと損保ジャパン社は説明していました。
東京都は、首都直下地震が発生した場合、517万人の「帰宅困難者」が発生すると推測。
多くの人が帰宅をすると、建物崩壊や火災などの危険にさらされるだけでなく、救助・救急活動や消火活動を妨げることになります。
同社は「一時滞在施設数の拡大を図る自治体と、それに協力する民間事業者の支援を通じて、震災時の人命救助や帰宅困難者の安全確保に貢献したい」とコメントしていました。
ちなみに、この都条例を受けて都内の各事業体は数年単位で保存出来る「水」といった防災グッズの備え付けを義務付けています。
と言うことは、また近々大きな災害があるという余計な推測をしてしまいますが、備えあれば憂いなし?!ですので、良しとしましょう。
今回同社が開発した「帰宅困難者対策保険」を活用することで、自治体は一時滞在できる民間施設の確保に向けた取り組みを円滑に推進することが出来ますよね。
一時滞在施設の準備や開設にあたっては民間事業者に経済負担が発生するため、東京都は現在、備蓄品の購入支援や税制面での優遇などを考えているようです。
税制面で優遇処置があれば参画する民間事業者も増えるんじゃないんでしょうかね。
同社は自治体だけでなく、こうした一時滞在施設を開設する民間事業者向けにも、「地震デリバティブ」を販売すると発表しました。
これは民間事業者が契約者になり、契約時に定めた観測地点で一定震度の地震を観測した場合に補償金を支払うと言うもの。
同社では、一時滞在施設数の拡大を図る自治体と、それに協力する民間事業者の支援を通じて、震災時の人命救助や帰宅困難者の安全確保に貢献したいと考えており、今後も社会ニーズに対応した高品質な保険商品やサービスの提供に努めたいとコメントもしていました。
まさに、保険会社本来の役割ですよね。
こうした社会的役割の高い保険商品がもっと多く世に出て欲しいですね。
アベノミクスが保険業界の規制緩和にも着手することを祈っています!
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