2018年09月27日 18時12分更新
同性カップルを異性の夫婦と同じように認める商品やサービスが広がっています。
性的少数者LGBTへの社会や企業の意識が高まっていることが背景にあります。
因みに、今、日本ではLGBTの方の割合はどのくらいなのでしょうか。
カミングアウトしていない方の方が多と言われていますから算出するのは難しいかもしれませんが、2015年に調査されたデータでは、日本の人口の7.6%と算出しています。この7.6%という数字を日本の総人口は2018年8月1日現在で、1億2649万人ですので、この率を乗じると961万人という数値になります。この数値を別の指標と比べると、左利きの人の数と血液型がAB型の人の数と同じくらいになります。
これだけの数の方がいらっしゃれば、企業側にとっては、新たな需要が見込めますので、新しい商品やサービス拡充する意図は理解できますね。
損害保険ジャパン日本興亜社では、同性のパートナーを配偶者として扱う自動車保険の販売を今年1月から始めたところ、問い合わせが相次いでいると言います。従来の保険商品では、同性のパートナーは「家族」と見なされず、補償の対象に含まれていませんでした。これが、社会的な意識が変わってきたことから、運転者を「本人・配偶者」に限定すると保険料が割引になる商品などで、同性のパートナーも補償の対象に加えたものです。
同性カップルが申し込む場合は、住民票など同居の事実が確認できる公的書類や同姓カップルであるという同意書を提出すればよいとのことです。
同社のコメントとして、他社から保険を切り替えて加入する同性カップルもあり、需要はかなりあると見込んでいると紹介されていました。加えて自治体の動きが影響しており、渋谷区が先鞭をつけて同性カップルに「パートナーシップ証明書」を発行する条例を制定して以来、札幌市や大阪市、福岡市など大都市圏で積極的展開が実施されており、見過ごしできないマーケットになっているのだと思います。
金融では、楽天銀行とリクルート住まいカンパニー社が提携し、同性カップル向けに新しい住宅ローンの仕組みを作りました。同社が運営する全国の店舗「スーモカウンター」で共働きの同性カップルが新築マンションを購入する際、渋谷区が発行するような証明書がなくても、2人の収入を合算して住宅ローンを組めるというものです。
日本生命などでも、死亡保険金の受取人に同性パートナーを指定できるなど、金融に同性カップル向けサービスは拡大しています。
LGBTの総数は約1000万人で、市場規模は6兆円といわれています。
「家族」の在り方も時代によって変化するもの。「家族」の概念が変われば、特に保険商品そのものも変化せざるを得ないと思います。
つまらない偏見は捨てて、企業はもっと商品やサービスの充実に注力すべきだと思いますね。
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