2014年12月22日 12時35分更新
焼きそばの「まるか食品」の麺に虫が混入した問題で、一挙にスポットライトが当たった「リコール保険」!
しかし、ご加入されている企業は少ないと思います。
基本、保険会社が販売に消極的で、引き合いがあっても極端に高い保険料を試算して結果的に引き受け拒否をしている保険だからです。
それが、今回の事件で一躍脚光を浴び、保険会社各社は正直戸惑っていると思います。
が、折角の機会なので、リコール保険について今回は取り上げてみたいと思います。
WEBで、リコール保険で入力すると、ブローカーの「マ―シュジャパン」社のサイトがトップに出ます。保険会社でなく、ブローカーさんが登場するあたり、保険会社が取組に消極的だという姿勢を示していると思います。
敬意を評して、マーシュジャパン社のホームページを引用すると、「リコール保険」はこんな場合を補償します。
『リコール保険の対象となるリコールの一般的な定義は、"製品の欠陥に起因して第三者の身体障害もしくは財物損壊を引き起こしている、または引き起こす可能性が高いことが合理的に判断されることを理由として、その実施を公表した上で、市場もしくは使用者から回収すること"とされます。
リコール保険の補償内容は保険会社または保険契約毎に異なりますが一般的な補償内容は下記の通りです。なお、以下の費用は全てリコールによって特別に要した分のみが対象となります。
・ 欠陥製品の交換、修理、再取得費用のうち一番廉価となる費用
・ 告知費用
・ 通信・事務費用
・ 人件費
・ 下請業者、臨時雇いの雇入れ費用
・ 輸送・梱包費用
・ 倉庫・保管費用
・ 廃棄費用
一方、一般的に保険金支払いの対象とならない免責事項は下記の通りです。
・ 保険契約者、被保険者の故意、不誠実行為
・ 製品の耐久性、効能、品質についての虚偽の表示、法令違反
・ 有効期間、使用期限後の事故
・ 自然の消耗、劣化、腐敗
・ 保険始期以前に知っていた、または当然知り得たことに起因する事故
・ マーケットシェア、信用、評判、収益の維持または回復に関わる費用
・ リコール公表の結果として生じた製品売上高の減少
・ 政府機関によって課せられる罰金もしくはペナルティー、懲罰的損害賠償額、または倍額賠償金の加重された部分
また、一般的には一定の免責金額か縮小てん補率(免責金額を超える損害額のうち、保険金が支払われる割合)の設定が必要となります。』
どちらにしても、保険代理店では荷が重い商品だと考えますので、マ―シュジャパン社の様なブローカーに依頼する方が確率的に保険を作ることは出来ると考えます。
それにしても保険って色々あって面白いですね。
時代に合わせて保険商品も進化して行く必要がありますが、保険会社にとって「リスク」の高い商品=儲からない商品という構図でなかなか手を出してはくれません。
保険の社会的意義と保険会社の経営としての理屈がなかなかマッチングしないので仕方ないと言えば仕方ありませんが、もう少しは頑張って欲しいものですね。
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ネクタイ派手夫 03月03日11時37分