2016年01月28日 19時34分更新
今回は生命保険代理店を売る場合、如何にして売り値を出すかをご案内しましょう。
生命保険の特徴は、初年度手数料があり、継続手数料があることです。保険会社によっては半期ごとにボーナス手数料とか通年単位でのボーナス手数料がありますが、色々なインセンティブがありますが、新規契約を幾ら取ったかによって率が違いますのでこれらは計算から除外します。
最初にやることは「直近の各保険会社の精算書をデータで集める」ことです。
各保険会社の精算書は、フォームは少しずつ違うものの、「契約者名」、「証券番号」、「現在の保険料支払い回目」、「主契約や特約の保険料・手数料の内訳」等が表記されています。
これを集めてエクセルで「一表」にします。
これで縦軸は完成です。
横軸には、初年度、次年度(2年目)、次々年度(3年目)から10年目までを置きます。
全ての契約を売りますが、初年度の3回目の手数料を支払ったばかりの契約もあり、4年度目の8回目の継続手数料を支払ったばかりの契約も存在します。
これを例えば今でしたら2015年12月の精算書をもとに表にして、試算として「2016年3月分からの手数料は買った代理店に支払う」という前提で(2016年2月分までの手数料は売る代理店が貰ったという前提)表を作ります。
2015年12月の精算書上、初年度の3回目の手数料を支払った契約ですと、2016年3月分手数料は6回目を買った代理店に支払うことになりますので、『初年度手数料×7回分+継続手数料×継続手数料受取期間』が売り値となります。継続手数料は保険会社によって商品ごとにも異なりますので、それを全てチェックして表を作ります。
こうして完成した表が『今保有している全ての契約が中途解約等をされることなく続いた場合の10年間分の手数料総計』になります。
ここまで表が出来ましたら、今度は保険会社ごとに出されている管理表から「継続率」を導き出します。1年目の継続率、2年目の継続率とかの表記がありますので、チェックしましょう。探し出せなければ保険会社に聞けば回答くれます。
で、例えば、○○生命保険会社の継続率が初年度92%、次年度94%、3年度目96%と仮にすると、表にこの率を乗じます。解約等なしで算出した手数料表に上記数値を乗じますので、初年度は1×0.92を、更にそこから算出した数値に2年目の0.94を乗じて行きます。従って、1×0.92×0.94が2年目の手数料となる訳です。
これを保険会社ごとに出されている継続率を乗じて総合計を出すと、今と同じ継続率で試算した10年間で受け取れる手数料の合計となります。
これに一括で購入するので少しダンピングということで長期プライムレート分を減額したりして基本ベースの売り値を算出します。
そこからは契約内容に偏りがないか、スタッフはきちんと出来るか、保険ショップを運営していれば、ショップの今後の見通し等を立て、総合的に鑑みた売値を出します。
これが生命保険のデューデリです。
こうして導く出された今後10年間保有契約だけで生じる手数料合計を「プレゼントバリュー」と称しています。保険代理店によっては毎月プレゼントバリューをHP上にアップしている所もあります。
ただ、あくまでこの数値は「叩き台」となります。あとは売る側と買う側の交渉となり、合意した金額が最終売値・買値になります。
まあ一日も作業すれば概算数値は試算できますので、チャレンジされては如何ですか?
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