2012年02月27日 10時25分更新
2月14日、日本銀行はマーケットに粋なバレンタインのプレゼントを届けてくれた。 大多数の人が予期しなかった「10兆円の資産買入れ額の増額」、ならびに「中長期的な物価安定の目途」を示したことである。
10兆円の資金買入れ増額により、リーマンショック後の日本銀行の金融緩和の金額は65兆円。
中長期的な物価安定の目途は、消費者物価指数の前年比1.0%の上昇である。
さらに、消費者物価指数の前年比上昇率1.0%を目指して、それが見通せるまで、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置により、強力に金融緩和を推進していくとまで決定してくれた。
この日本銀行の動きに敬意を払い、マーケットは円安/外貨高、日本の株式市場は高騰を続けるという歓迎を示した。
今までの日本銀行の動きから考えれば、前代未聞、晴天の霹靂のような動きだが、本当に強力な金融緩和を継続できるのか否か、つまり、金融緩和の二の矢、三の矢……を放ち続けることができるのかが鍵となるだろう。
日本銀行の政策手腕のお手並み拝見ということになるが、次回の日本銀行の金融政策決定会合は3月12日、13日を予定しているが、その前に忘れてはならないイベントがあることを記しておきたい。
2月20日(日本時間では21日)、ギリシャへの第2次支援策がようやくまとまり、3月20日のギリシャ国債の大量償還のデフォルト(債務不履行)は回避された(実質的には先送りされた)。
デフォルトを免れたことから、投資家のリスクテイク姿勢が高まったことも、先に述べた円安の要因と考えられる。
しかし、世界のマーケット全体に安定感をもたらしたのは、昨年の12月にECB(欧州中央銀行)が一足早くクリスマスプレゼントを届けてくれたことが最大の要因と思えてならない。
ECBは昨年の12月、期間3年の資金供給オペを行ったわけだが、その額たるや日本円換算で50兆円。
米国がリーマンショック後に資金供給を行った金額は、約186兆円もの米ドルばらまき政策(だから、米ドルが売られた)であったが、2年半という期間をかけてじっくり行った。
2017年度がスタートし、4月1日に各企業の入社式が実施され、メディアを通じて、入社式でのトップのことばが報道されていまし...
ネクタイ派手夫 04月03日17時52分