2017年08月17日 17時26分更新
皆様、帰省されて故郷で、ゆっくり身体と心を休めていらっしゃると思います。
実家に帰って両親を見るたびに何となく老いを感じているという方も多いと思います。
たまには親子で終活や相続について真剣に語ることも必要だと思います。
このタイミングで日本経済新聞に「相続1000兆円時代」という記事が掲載されていました。
面白い記事でしたので、ご紹介します。
『個人の金融資産の半分に当たる900兆円超を65歳以上の高齢者が握る日本。相続によって近い将来、子や孫へざっと1000兆円が移る。
「支店、東京都内にあるんですか?」。預金者が亡くなると、その資産を子どもや親族が相続する。その際、四国にある地方銀行では、こう尋ねられることが増えた。子世代は地元を離れ、大都市圏に住んでいるケースが多く、自分たちにとって利便性のよい金融機関に資産を移す。
日本は年間で約130万人が亡くなる多死社会を迎えた。2030年前後には同160万人程度が亡くなる。つまり多相続時代ともいえる。
相続によって個人の金融資産はどう移動していくのか。信託銀行最大手の三井住友信託銀行の協力を仰ぎ、試算した。17年3月末時点の株式や現金などの家計の金融資産をもとに、総額は変わらない前提として都道府県ごとの流出入をみてみる。すると今後20~25年の間に首都圏と近畿圏、北信越を除き、ほぼすべての地域で減少に転じることが分かった。減少率が最も高いのは四国で17.8%にのぼる。他の地域に移動する金融資産は約9兆円。ちょうど大手地銀1行分の預金量に相当する。東北は14.6%減で約13兆円が流出する。一方で首都圏は9.8%増え、国内の金融資産の4割を占める。相続によって、マネーの東京集中が加速する。
日本全体でみれば、預金は増加の一途で、日銀によると、国内銀行の17年3月末時点の預金残高は745兆円。前年に比べ6.2%増え、過去最高となった。
ただ、個別に見ると、減少に転じる銀行もある。上場地銀82行・グループのうち、17年3月末時点の預金残高が前年に比べ減ったのは6行だった。このうち4行は東北地方の地銀だった。
家計の金融資産のうち、預金が約半分を占める。預金は銀行にとって貸し出しの原資だ。貸し出しに回せるお金が減るなど「銀行経営に大きな影響を与える」とある銀行幹部は打ち明ける。』
マイナス金利にもかかわらず増え続ける預金ですが、相続によってお金の東京集中が加速するというのは面白いと思いました。地銀から預金が流出すると地銀の経営自体が圧迫されます。
顧客に寄り添う、顧客と深い信頼関係を作る、こうした動きを定着させないと金融全体が衰退しますね。保険も同じです。常に情報を発信し「何かあったらあの人」と一番に頭に浮かぶ存在になるよう顧客との接点を増やして行くことが求められていますね。
保険募集人の皆様、あなたはお客様に「託された」存在ですか?
この質問を常に自身に投げかける習慣をつけましょう!!
前の記事
次の記事
「終活」という言葉は流行語にも選ばれ、完全に市民権を得た感じがしますね。 「終活」ということを認知させるために「...
ネクタイ派手夫 09月12日11時49分