2017年08月03日 18時06分更新
最近、保険ショップの退店が相次いでいます。昔は「スクラップ&ビルド」でより良い場所に移転するための退店も多かったですが、最近は「スクラップ」のみが続いています。
その要因の一つに保険ショップスタッフ不足があります。
保険ショップが出来て10年余。スタート段階では経営と一緒になって如何に集客を増やすか等々を考え、一体感を持って取り組んで来ました。そこに、4年前くらいから改正保険業法対策が入って来ました。経営はこの体制整備に注力せざるを得なくなり、ここで店舗スタッフとの密な関係が薄らいでしまいました。しかも、体制整備にお金もかかることから中小零細保険代理店もインセンティブ的なものに手を出し、ここで、本当にお客様のためにより良い商品を提供したいと考えているスタッフと経営の関係が少し悪くなりましたという風に感じています。
こうした中、現場スタッフと経営との溝が生じ、現場スタッフが疲れたので辞めたいという事態になっているように思います。昔は求人広告を出せば、後任が見つかりましたが、最近は全く見つかりません。従って、現場を任せていたスタッフの退社と共に、保険ショップも閉鎖という悪い流れが続いているように思います。
訪問販売系の代理店も同様に、保険募集人が不足しています。
要因は「リーズ」の配給停止です。リーズは3月までは募集関連行為者がリーズを拾っていましたが、4月以降、買う代理店サイドのリスクも高いことから、多くの代理店がリーズから離れてしまいました。しかし、リーズをもとに成果を出していた募集人の方々にとっては命綱が切れたような状態となってしまい、多くの方々がリーズを自社開拓している代理店に流れたり、辞めて行ったりされているようです。50人規模の代理店さんが今では十数名とか在籍していないと言った話を最近良く耳にするようになりました。
「保険は人」です。
体制整備の中、スタッフ教育等が少し甘くなっているように思います。
夏はお盆休みもあり、訪問販売系の代理店さんとかでは少し時間も取れるかと思います。経営とスタッフが話し合える時間を取ってコミュニケーションをしっかり取ってみて下さい。
スタッフの悩み事や困り事を聞いてあげて下さい。なかなか経営に直接言えないという場合には、コンサルを頼んで吸い上げて下さい。変な勉強会をするくらいなら、スタッフとコンサルが一日意見交換する会でも作ってあげたら良いと思います。
スタッフの多くは想いをもって日々保険募集に携わっています。この想いを大切にしてあげないといけません。
想いがあって、それが人に繋がり、保険に繋がります。
個々の募集人の想いに寄り添う体制こそが肝要かと思います。
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