2016年09月15日 18時56分更新
「瑕疵」という言葉をご存知でしょうか。
Wikipediaによると、瑕疵(かし)とは、通常、一般的には備わっているにもかかわらず本来あるべき機能・品質・性能・状態が備わっていないこととしていますが、分かりにくいですよね。
瑕疵に関する保険の例としては、家電製品の瑕疵保険があります。
家電を購入して通常使用しているにも関わらず家電が壊れた場合、基本、メーカー保証が1年付いていますが、これを複数年にするために販売店である家電量販店が瑕疵保険を販売していました。但し、保険金支払いが多くなり、保険会社が保険引受けを拒否し、その後、保証会社が引き受けるなど、何かと議論を生んで来た保険でもあります。
この瑕疵保険について、先週末の日本経済新聞が「家を購入した際の瑕疵保険」を紹介していましたので、ご案内したいと思います。
記事によると、新築の戸建て、マンションも引き渡しから10年以内に重大な欠陥が見つかれば、売主が責任を持って「無償で修理」することが法律で義務付けられているとのこと。まさに、これが瑕疵担保責任ですね。但し、修理するのは住宅の基礎や柱、壁といった構造上主要な部分と屋根など雨漏りを防ぐ部分になるそうです
。
万が一に備え、新築の売主は、「住宅瑕疵担保責任保険という専門保険に加入する」か、「保証金を法務局に預ける供託」という制度のどちらかを選び、一定の修理費用を確保することを義務付けられています。流石に一生で一番高い買い物と言われている「家」ですので、体制が出来ていますね。
保険を引き受けるのは、国土交通省が指定する「住宅瑕疵担保責任保険法人」という専門法人で、現在5社あるそうです。売主が倒産した場合でも、住宅購入者は保険法人や法務局に請求すればお金を受け取れる仕組みです。
また、こうした瑕疵に備えるために「住宅診断サービス」を受ける方法があるそうです。
新築中に施工会社以外の人がする検査には、建築確認をした審査機関などがする検査や、住宅瑕疵担保責任保険の保険会社による現場検査があり、主に構造上主要な部分と雨漏り、防水が対象となるそうで、断熱工事や傾斜などは一般的に第三者の検査はないそうです。民間の住宅診断サービスでは、建築中に床や壁が傾いていないかなど審査機関や保険会社が見ない箇所も検査しますが、費用は診断回数や項目数なとによって異なりますが、数万円から数十万円もかかるそうです。でも、住宅の欠陥を見つけ出すには、こうした診断は良いと思います。
因みに、こうした作業ですが、保険代理店でやることは出来ないのでしょうかね。保険は家に次いで二番目に高い買い物と言われています。その保険募集人が家の診断もしつつ、これから始まる家族のライフプランをしっかり立ててあげることが出来れば、完璧という感じがしますが、皆さんは如何お考えでしょうか?
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