2016年08月04日 19時38分更新
健康年齢少額短期保険株式会社が実年齢でなく健康年齢で加入出来る保険を先月販売したというニュースから、まだ一ヶ月少しですが「健康」をキーワードにしたニュースが相次いでいます。
まず一つ目は、少額短期保険業者が開発した商品を早くも、第一生命の子会社であるネオファースト生命が年内には販売と発表したというもの。
少額短期保険業者にはプロモーション力や販売能力がないので折角世に出た多くの素晴らしいコンセプトの保険が埋没する傾向がありますが、こうした保険会社が早くも追随すれば少額短期保険業者の保険も併せて販売が拡大すると考えます。
これで「健康年齢」保険が認知されていけば保険業界として喜ばしいことだと考えます。
二つ目のニュースは、「住友生命保険とソフトバンクが提携し、契約者の健康増進を後押しする保険をつくる」というもの。
歩数などを通信回線で集め、健康への取り組みを点数化し、獲得数に応じて翌年の保険料を安くするほか、旅行やホテルを手軽に使える特典も充実させるというもので、金融とIT(情報技術)が結びついた「フィンテック」で、「ビッグデータを使った金融商品の開発」がいよいよ現実化してきた感がありますね。
商品開発では南アフリカの保険会社「ディスカバリー」の知見を活用。運動や食生活など健康への取り組みから病気の発症リスクを分析するモデルで、住友生命が国内での独占使用権を得、金融庁の認可を前提に、2018年の商品化をめざすそうです。
データ収集にあたっては、ソフトバンクが腕に巻く「ウエアラブル端末」などを契約者に配ることを想定。年間を通じた取り組みを点数化し、海外展開するディスカバリーと同じく「最上位のグループに入ると、翌年の保険料が最大2~3割程度安くなる」可能性があるそうです。
テレビを観ていても「健康番組」が花盛り! テレビで高血圧に良い食材として紹介されたら即完売という状況で、「健康に気を遣っていると生命保険料が安くなる」というコンセプトは多くの顧客に受け入れやすいですよね。
健康で保険金を使わなければ保険会社は儲かりますし、国も医療費負担が減れば財政が大いに楽になる訳ですので、こうした展開は国や自治体も支援してくれます。地域と保険会社、保険代理店が一緒になって「健康」を維持するために活動することが、今後生命保険販売のキーワードになることに間違いはないと考えます。
保険代理店がキーステーションになって、健康体操を地域で取り組んで行くとか、保険ショップに行ったら健康情報が入手できる、無料で血圧が測定できる、定期検診の受付が出来るといった形になることが、保険代理店が生き残る戦術だと考えますね。
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