2015年06月01日 17時40分更新
「政府は税理士に対し、企業に提供している節税策の報告を2017年度にも義務づける検討に入った」と報道されました。
大きな税収減につながる節税を対象にし、報告を拒む場合は罰金も検討するとのことで、過度な節税へのけん制効果を見込み、税収減や企業間の不公平を和らげるのが目的です。企業の租税回避の防止へ国際的な枠組みが整備されつつあることを踏まえ、米欧などと足並みをそろえる形となります。
節税策を作る税理士やコンサルティング会社に加え、節税策の提供を受ける企業も報告義務づけの対象になる可能性があり、税理士には顧客企業のリストの提出を求めることも検討されるとのことです。
米英や韓国などはすでに当局への報告を義務づけており、日米欧などが加盟する経済協力開発機構(OECD)は今年9月にまとめる企業の節税への対抗策のなかで、日本などにも義務づけを呼びかける見通しとのこと。主要7カ国(G7)が27日から独ドレスデンで開く財務相・中央銀行総裁会議でも、企業の租税回避をどう防ぐかが主要な論点になるそうです。
では、どんな節税策を報告の対象にするのでしょうか。
現状代表的なのがグループ会社から損失を移したり、航空機のリース費用を複数の会社で分けたりして利益を意図的に減らす損失取引という手法。1年間で億円単位の損失を意図的に作り出すような節税策が報告の対象になりそうです。当然「保険」のその一つですよね。節税策を提供する税理士に企業が割高な報酬を支払っていたり、企業が提供を受けた節税策を他社に伝えないよう守秘義務を負っていたりする場合にも報告を求める見通しです。
米スターバックスの英国法人によるスイスやオランダの関連会社を使った節税のように、手の込んだ節税策が世界的に増えており、日本でも国税庁が関知しない節税策を使う企業が増えつつあるとみられ、報告を求めて把握できるようにするものです。
節税策は違法ではないが法制度をかいくぐる脱法的な手法が多く、政府は報告を受けた節税策の情報をもとに法制度を手直しする見込み。
法制度の不備が解消されれば、手の込んだ節税策を防止する効果も見込めますよね。
しかし、これでは税理士が保険代理店をやっていることは好ましくないですよね。改正保険業法でも意向把握・確認、情報提供、態勢整備といったハードルも考えれば、リスク解除するためにも保険代理店は廃業されるべきだと考えます。
節税策として保険を活用する場合には地元の専業保険代理店を「紹介」するという形しかないと思います。ここで紹介フィーとか取ってはダメですよ。やるのであれば税理士と年間定額の顧問契約を締結し通常業務の中から保険見込み企業を紹介して貰っているという構図にしなければならないと思います。
このあたり、一度全国の税理士保険代理店を集めて勉強会した方が良いと思います。
何処かやる所、ありませんか?
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