2015年06月19日 18時08分更新
金融庁からパブリックコメント発表されて10日ほど経ちましたが皆さんご覧になりましたか。流石にページ数も多かったので読み解くのは大変です。Dr.ウエノ的に参考になるパブコメを抽出しましたので、ご参照下さい。
◆意向把握義務について
「保険募集の際の意向把握義務とはどのような規程なのか」に対して「顧客の意向等として保険を募集する際における意向把握の把握、当該意向に沿った保険プランの提案、当該意向と当該プランの対応関係についての説明、当該意向と最終的な顧客の意向の比較と相違点の確認を行うことが求められることとなったものです。これまでは体制整備の一環として契約を締結する商品と顧客の意向が合致しているかを確認(意向確認)することなどが求められていましたが、今回の保険業法の改正により、意向の把握から、提案商品の説明、意向確認などの一連のプロセスが顧客の意向の把握等として新たに求められることとなりました。」(303)
◆意向把握の必要性
「顧客から商品指定で申込要請を受けた場合、顧客利便性を勘案すれば、そのまま申込を受付すべきかと考えるが、その場合は意向把握(例:アンケート)などを省略しても問題ないと考えてもよいか」に対して本ケースにおいても「適切な意向把握を行う必要がある。従って、顧客が具体的な加入商品の希望を表明した場合であっても意向把握を省略することは認められず、また顧客が自身で希望した加入商品の内容、特性等を十分に理解した上での意向であるかといった点に留意して、その後の募集プロセスを行う必要がある」(316)
「1回の保険募集により申込まで至った場合も当初の意向と最終の意向との相違の有無・相違している場合はその経緯を確認し、帳票を作成することが必要か」に対して「1回の保険募集で申込に至る場合でも適切な意向把握・確認を行う必要がある」(363)
◆意向把握の証跡管理
「保険募集人において意向把握を行い保険募集に該当する行為も行ったが、結果として成約に至らなかった顧客に関する意向把握に用いた帳票等を保存するなどの措置を講じることまでは求められないとの理解でよいか」に対して「成約に至らなかった顧客に関する意向把握に用いた帳票等の保存は法令上求められるわけではありませんが、個人情報保護法令にも十分留意しつつ、事後的な検証・改善を図る観点から不成立となった意向把握に用いた書面の一部を保険会社又は保険募集人が適当と考える期間残すことも考えられる」(381)
「意向把握に用いた帳票等(アンケートや設計書等)は原本での保存が必要か。電子媒体での保存は可能か。意向把握に用いた帳票等(アンケートや設計書等)は営業店での保存は必要か、それとも全営業店分を本部等一か所で保存する方法でも構わないか」に対して「意向把握に用いた帳票等は電子媒体での保存も可能であり、また本部等一か所で保存することも認められる」(370)
意向把握のために使用した帳票等の保存期間については特に明示がないがどのように考えればよいのか」に対して「意向把握に用いた帳票等の保存期間については保険契約締結日から保険会社又は保険募集人が事後的に検証するために適当し考える期間保存することが求められます。なお、必要に応じ保存期間や保存方法を見直す必要があるほか、帳票により保存期限が異なる場合も生じると考える」(388)
意向把握書面を作成するとした場合、募集人が顧客から確認した内容を記載し、その内容を顧客に確認してもらえば足りる(顧客の署名や押印までは必要不可欠ではない)という理解でよいか」に対して「必ずしも顧客の署名や押印まで求めるものではない」(357)
( )がパブコメの回答番号です。
回答を羅列で見ると分かりませんが、項目毎に整理すると少しは分かりやすくなりますね。
第二弾は来週アップしまーす!
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