2012年06月22日 10時43分更新
先週17日は「父の日」でしたが、お父さんに感謝の気持ちを伝えられましたか?
5人に1人が65歳以上の高齢者という超高齢化社会の日本ですが、いよいよ団塊の世代が65歳以上の所謂「高齢者」となって行きますので、10年もすると超・超高齢化社会にプラス「介護」の問題も深刻化して来ますね。
30~40代の子世代にとっては、自身の「子どもの教育」に加えて「親の介護」という二つの重い負担を抱えることになる訳です。
その上、50歳になっても結婚をしていない所謂「生涯未婚率」は男性で5人に1人という実態ですので、今度は介護をするために仕事を辞めざるを得ないという「介護離職」問題が発生してきます。
特に、団塊ジュニア世代は兄弟姉妹数が相対的に少ないので、介護を分担する余力も小さく「介護のために離職」する方は相当数生じることが容易に予測出来ますよね。
しかも、この世代は「管理職」であり、「介護離職」は管理人材の突発的な流失を意味し、企業そのものの継続性を危うくするものとも考えられますよね。
従って「介護離職」の問題は社会だけでなく、経済にも大きな打撃を与えることとなるのです。
ここで、改めて「介護離職」についての実態を、数値から見ていきたいと思います。
総務省「労働力調査」で2010年の実績を見ると、前職が非農林業の雇用者で過去1年間に離職した人は563万人で、うち家族の介護を理由に離職した人は8万人という状況でした。で、男性元正社員という縛りで年齢別に見てみると、実に51%が40~59歳、30%が60歳以上と、当たり前の事ながら中高年に偏った結果となっていますが、15~39歳でね19%もある実態となっています。
何と過去5年になると「56万人余り」の方々が介護離職されてて、見過ごせない数となっています。
企業は「介護休業」や「介護休暇」の制度をきちんと整理しておく必要がありますね。
では、こんな場合、補償してくれる保険は無いのでしょうか。
個人としても所得補償保険で介護離職した場合、補償してくれたら、どんなに助かるでしょうね。しかし、現在、こうした保険はないという状況です。
でも、せめて「民間の介護保険」には加入しておいて介護時の費用負担を軽くするようにはしたいですよね。
かつて損害保険会社も介護費用保険を販売していましたが、現状、販売している所はないと思います。民間の介護保険と言えば、生命保険各社が販売していますので、是非一度ご検討されることをお勧めいたします。
誰もが脳卒中とか心臓発作とかでポックリ逝きたいと思っていますが、残念ながらそうはいきません。若いうちから介護については対処しておく必要があると思います。
父の日を考えつつ介護保険を考えると言うのはお父さんに失礼ですが、こんな機会にこそ少し真面目に考えてみませんか?
何となく「タブー視」されている介護の問題を家族全体で考えてみるべきですね。
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