2012年01月04日 10時28分更新
年末年始になると、引ったくりでハンドバックを取盗されたとか、車で宝飾店に突っ込んで宝石類をゴッソリ取盗といった荒業まで登場して、メディアで多く取り上げられますよね。
こんな場合に対処出来る保険ってあるんですね!それが「盗難保険」!
個人の持ち物が、引ったくりに遭って取盗された様な場合は、携行品損害保険という「特約」でカバーされることが多いと思います。
海外旅行傷害保険で、海外に持っていった「携行品」が壊れたとか取盗されたような場合に補償されますが、これの国内版という感じの保険です。損害保険会社が販売している傷害保険に「特約で付帯」されているケースが多いですので、傷害保険にご<
加入されている方は一度保険証券をご覧になることをお奨めいたします。携行品損害「担保」の文字があればまずは安心ですよね。
あとは、家財を対象に火災保険に加入していていれば、取盗されたものは「持ち出された家財」ですので、対象となりますよ。勿論、留守中に強盗が入って家財を盗まれたという場合も補償できます。こちらも火災保険の保険証券を確認してみましょうね。建物には保険に加入しているが家財は未加入という方は今すぐ家財を対象とした火災保険に加入されることをお奨めいたします。
では、宝飾店の宝石とかはどうするかと言うと、「盗難保険」になります。
損害保険会社全てで扱っていますが、実際に加入できるかと言うと、NOです。これは保険会社の社内的に「稟議」を通す必要がある商品となります。
稟議を通すために事前に調査を要しますが、まずは、目的となる「モノ」は何かですね。
宝石のように一点が高価で盗み易いモノは引受け自体が難しいですし、引き受けたとしても非常に高い保険料になることが容易に推測されますよね。当然、小さいモノですと「万引き」の危険性がありますので、少なくとも万引きは補償対象外になっても仕方ないでしょうね。また「モノ」をどの様に精度高く管理しているかも調査対象ですね。
続いては、モノが保管されている場所でしょうか。
郊外にポツンとある店舗だと重機持ってきて荒業で取盗される危険性が増しますよね。逆に例えば商業施設に入っている店舗では危険度は低くなります。商業施設内店舗ですと、セキュリティーが違いますよね。郊外型とか商店街内店舗ですと、シャッターがあるのかとか、機械警備を入れているのか、宝石であれば毎日ショーケースから取り出して金庫に保管して帰っているのか、金庫は複雑な構造のもので持ち運べないくらい重いものか等々を調査しないと保険会社は引き受けてくれません。
こうした色々な調査を経て漸く引受けてくれるかの判断が保険会社から出ますが、保険料は「モノ」によって異なりますが、宝石であれば安くても価格の2%以上になると思います。宝石100万円の補償で保険料2万円以上って所でしょうかね。
盗難保険は契約の際に「モノ」を特定し、「モノの保管場所」を特定し、「モノの価格」を特定します。そして、危険度を事前に調査し、危険度に見合った保険料が徴収出来る場合にのみ保険引受けとなります。なかなか複雑だし、大変手間で期間を要しますね。
それだけ危険度が高く、保険会社にとって保険金支払いは経営を圧迫すると捉えられているからですね。
損害保険は「モノ」を対象とした保険で、あらゆる「モノ」に保険をつけることは出来ます。が、引き受けられるかは、一つ一つ「モノ」の危険度を調査しての引受けとなることを理解しておきましょう!
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