2011年12月29日 01時00分更新
今回より企業保険に関する情報を連載させて頂きます。 保険営業パーソンだけでなく、企業の保険担当者や、税理士・会計士・経営コンサルタントの方々など、企業経営にたずさわる方々に役立つ企業保険情報を連載いたしますので、今後ともよろしくお願いいたします。
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第一回目の今回は、現在、企業保険の分野で一番ホットな話題となっている終身がん保険の税制改正について書きます。
既にご存知の方も多いと思いますが、11月下旬に国税庁から生命保険協会に対して、終身がん保険の現在の税制課審4-99・課審4-100ついて、見直す方向で検討しているとの通知がありました。
税制課審4-99・課審4-100
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/hojin/010810/01.htm
現在、支払保険料が全額損金に計上が出来て、なおかつ高い返戻率が確保出来る終身がん保険は決算対策には非常に有効な商品で、加入している法人はかなり多い商品です。
今回、この終身がん保険の損金参入割合が見直しの対象となっています。
業界内では、主に次の3点に関心が集まっています。
1)いつ通達が出るのか?
2)過去の契約の取り扱いは?
3)変更後の損金参入割合は?
4)代替商品は?
これらについて、私の個人的な意見としては以下の通りです。
1)いつ通達が出るのか?
→3月決算法人が多い事を考えれば、3月に間に合わせる様に通達が出る可能性は高いと思います。ただそれが2月下旬なのか3月なのかは何とも言えませんが、2011年内に意見公募手続(パブリックコメント)がされない場合には、3月通達になる可能性が高いのではないでしょうか?
2)過去の契約の取り扱いは?
→平成20年2月28日に出た逓増定期保険の通達は、2月29日以降に契約する逓増定期保険は新ルールで、2月28日以前の契約は旧ルールで処理する事が明記されています。
ただ、この逓増定期の通達はかなり異例な内容となっているので、今回の終身がん保険につては、通達実施日以降に支払う終身がん保険の保険料はすべて新ルールで処理する内容になると思っておいた方が良いでしょう。
3)変更後の損金算入割合は?
→全くわかりません(笑)ただ1/2損金になる可能性はかなり低いと個人的に思っています。最悪のケースとしては全額資産計上でしょうが、1/4損金計上で収まりそうな気がしています。
4)代替商品は?
→全額損金計上が可能な商品は幾つかありますが、終身がん保険ほど税効果の高い商品はありません。強いて上げると平準定期保険の保険期間を全額損金計上出来る期間に設定した商品でしょうが、これは年齢によってはほとんどメリットがありません。
一部保険会社の商品で、比較的返戻率の高い定期保険があるので、それが有力な代替商品かもしれません。あとは幾つかのスキームは考えられますが、ここでは省略いたします。
あくまでも個人の意見ですから、実際の通達内容と違うと言ってもクレームを言わないでくださいね(笑)
しばらくは毎日、国税庁ホームページをチェックする日々が続きそうです。。。
追加情報が入りましたら、またご報告いたします。