2013年12月19日 17時24分更新
街にクリスマスソングが流れる季節となりました。子どもたちは、赤鼻のトナカイが引くソリに乗ったサンタクロースを心待ちしていることでしょう。
このトナカイの赤い鼻は、闇夜を照らすことでサンタクロースの役に立っているようです。という歌詞がありましたね。
さて、今回は鼻が赤くなる酒さの話です。酒さは、30歳から60歳代の中年以降に生じる顔面の慢性炎症性皮膚疾患で、紅斑性酒さや酒さ性ざ瘡があります。原因は不明です。酒さの症状を悪化させる因子として、精神的緊張、紫外線、温熱、寒気、飲酒、香辛料などがあります。女性では片頭痛の合併が多いことから、血管運動神経の異常が考えられています。
酒さの症状は、鼻、眉間、頬、あごなど顔面の中央部に、ほてり感を伴う潮紅つまり紅斑や毛細血管の拡張がみられます。いわゆる中高年の赤ら顔が特徴です。これに灼熱感、チクチク感、乾燥、浮腫、眼症状、鼻瘤などの症状が伴うこともあります。女性の酒さでは、敏感肌つまり化粧品に対して易刺激性になっていることが多いです。化粧品をつけるとチクチク、ピリピリと痛かゆさを訴え、化粧品かぶれと診断されてしまうことも多いようです。このような場合でも皮膚のパッチテストは陰性で、化粧品を中止しても症状は改善しません。この時は酒さを疑う必要性があります。
酒さの顔に発赤がみられるのは、もともと顔面の血流量がほかの部位より多く、また血管の走行がより浅くて太いためです。これが皮膚温度を上げ、微生物やニキビダニなどの反応や動態を変化させている可能性も考えられます。
酒さの重症度に応じて次のⅠ度からⅢ度に分類されます。
第Ⅰ度酒さ・・・紅斑性酒さ
第Ⅱ度酒さ・・・酒さ性痤瘡
第Ⅲ度酒さ・・・鼻瘤
近年、皮膚の自然免疫機構が解明されつつあります。酒さの患者さんの皮膚を生検して調べたところ、抗菌ペプチドのカセリサイディン(cathelicidin)という物質が大量に発現していることがわかりました。この物質は正常皮膚ではほとんど検出されませんが、外傷や感染が起こると発現されます。しかも酒さの患者さんのカセリサイディンは、抗菌物質として機能していないか、抗菌作用以外の機構で酒さの病態に関与していることが示唆されています。というのも酒さ患者さんの病変部からは、アクネ桿菌や表皮ブドウ球菌などの菌体が容易に検出されるからです。
さらにセリン・プロテアーゼの一つであるカリクレイン5という蛋白分解酵素と細菌などの微生物の認識にかかわる受容体の発現量も増加していることが報告されています。すなわち酒さの原因は、自然免疫応答の異常であることが分かってきました。
酒さの強い症状があるときは、テトラサイクリン系抗生剤のミノマイシンやビブラマイシンなどの内服が有効です。ステロイド剤の使用は、酒さ様皮膚炎を起こすため、良くありません。
生命保険や医療保険の加入については、特に問題はないと思います。
寒い日が続き、お酒の機会も増えていますが、24日には赤ら顔のトナカイとしてプレゼントを持って早く帰宅したいものです。
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ネクタイ派手夫 01月05日11時19分