2013年01月17日 15時05分更新
サーバント・ハート?聞きなれない言葉かもしれませんが、「人々の幸せの為に奉仕する心」と訳すことが出来るでしょう。そして「サーバント・ハートを持った変革リーダー」の事を一般的に「サーバント・リーダー」と呼んでいます。
そのうちの代表的なお一人が、明治の終わりから大正・昭和にかけて、貧民活動・労働運動・生活協同組合運動、平和運動等、社会改革運動家として大活躍した賀川豊彦氏です。彼は協同組合による生命保険事業の必要性を唱え、農協の共済事業を実現させることに大きく貢献したことから「農協共済の父」とも呼ばれています。
その賀川の生き方に大きな影響を受けた方が、アメリカンファミリー生命保険会社の創業者である大竹美喜氏です。大竹氏は現在私が理事を務める、NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会の顧問でもいらっしゃいます。
今回のコラムにおいては「サーバント・リーダー」を一つの「生き方モデル」として捉え、自分の「生き方」を見つめ直す機会や、仕事への「前向きな意味づけ」を発見するきっかけをご提供できればと思っています。
前述の賀川は典型的な「サーバント・ハートを持った変革リーダー」でした。
「サーバント・ハート」としては、僕(しもべ)の心を持ち、貧しい人々に謙遜に仕えました。「変革リーダー」としては、人々の苦しみを憂い、人々の幸せのために立ち上がり、あるべき姿の実現の為に、新しい制度やシステムを創り上げました。実際、賀川の利他の精神に溢れた隣人愛の実践は、人々の心を強く捉え、多くの賛同者・協力者を生み出し、大きなうねりとなり、最終的に価値あるビジョンの実現へと進化して行きました。
また、別の角度から「サーバント・リーダー」を定義すると、「自らがサーブしたい人々(顧客・隣人)との関係の中で、その人々の価値の実現の為に奉仕する存在である」ということができるでしょう。
ある方は、「人間の幸せとは、自分の存在価値を見出す事である」と言い、ある方は「人は皆、価値あるものの実現に貢献したいという欲求を持っている」と言っています。
そうであれば、「サーバント・リーダーとして生きる事は、最も幸せな生き方である」と言えるのではないでしょうか。
「サーバント・リーダー」への道は「サーバント・ハート=人々の幸せの為に奉仕する心」を持って、実際に身近なところから、小さな一歩を踏み出すことから始まります。
さて皆様は今どんなゴールに向かい、どのような歩みをしていらっしゃるでしょうか?