2012年02月13日 10時10分更新
日本経済新聞に、住友生命社が展開している来店型保険ショップ「ほけん百花」の店舗拡大を発表されていました。
住友生命社は、当然ながら営業職員部隊をベースに展開して来ていて、営業職員に気を使いながらチャネルの変化にチャレンジされてきましたが、この新聞発表を住友生命社がされたということ自体にネクタイ派手夫は正直、驚きを感じました。
「ほけん百花」は既に40店舗展開されていますが、本腰を入れられれば、住友・三井系の商業施設や管理ビル等々にいくらでも出店可能ですから脅威ですよね。
また、明治安田生命社が展開する来店型保険ショップ「ほけんポート」も1月に東京・自由が丘に新店舗をオープンされました。これで四号店目ですが、ここも本気になれば三菱系管理ビル等々を一挙に押さえられますよね。
これらの保険ショップは、それぞれ、住友生命、明治安田生命だけを販売している訳ではなく他の保険会社の商品も扱っているのが特徴的です。
で、無いと「来店型保険ショップの価値」がありませんよね。
日本生命社や第一生命社も来店型保険ショップを展開していますが、これらは直営型の保険ショップで正直脅威を感じませんが、今後は違った展開が容易に想像出来ますよね。
こうした黒船とは別の黒船も到来しました。
愛知県名古屋市の本社を置く三洋堂書店が来店型保険ショップを新展開するとの報道が2月2日の日本経済新聞・中部版に大きく取り上げられたのです。
三洋堂書店は愛知、岐阜、三重等に88店舗を展開しているブックストアーですが、この書店のインフラと顧客を活用して保険ショップを展開すると発表されました。
まずは損害保険を中心に取り扱い、レジャー関連の雑誌売り場近くにパンフレットを置くなどして、短期間の旅行やスポーツ時のケガに備える商品の販売に注力するとのことです。
なるほどーー!本でお客様のセグメントをする訳ですね。素晴らしい発想だと思います。
しかし、保険は「人」だから、インフラだけでは無理だよなーとおっしゃる保険代理店の皆様。何と「販売委託契約」を結んで地元の損害保険代理店等々と提携をしつつ展開するそうですよ。これならインフラを三洋堂書店さんが提供し、人は地元保険代理店が提携すると互いにリスクを軽減できて、まさしく「協業」出来ますね。
こうした他業種・他業態企業の来店型保険ショップへの本格的進出が始まったら「地域に根ざして頑張っているから、うちは大丈夫だ」と高をくくっている方々も一蹴されると推察します。
こうした黒船が今後一杯来ます。その中で、今年は来店型保険ショップの淘汰が間違いなくやってきます。保険代理店の皆様に一年後、三年後のビジョンが見えますか?ここは互いの「強み」を出し合い、「弱み」を補完しあうことが大切です。「保険は愛」の志を守るためにも、各自が動く時が目の前に来ていると考えます。
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