2012年02月11日 17時54分更新
医学文献データベースを利用した20件の論文のメタ解析により、両腕の収縮期血圧の差と血管疾患および死亡率との関連が医学雑誌ランセットに報告されました。血圧差が10mmHg以上では鎖骨下動脈狭窄症と関連。それが15mmHg以上では末梢血管疾患、既存の脳血管疾患や心疾患死亡率などの増加と関連することが報告されています。
両腕の収縮期血圧の差は、おそらく末梢血管などの動脈硬化を反映しているのでしょう。これは有用なリスク指標と考えられます。
生命保険の診査では、一般に心臓に近い左上腕にマンシェットを巻いて血圧測定をします。血圧が高いとき生命保険会社によっては、右腕の血圧測定をすることを指示する会社もありますね。先見の明のある生命保険会社なのでしょうか。
冬の寒い日は血圧も上がりますから、自宅での往診診査を受けるときはご注意くださいませ。温かい部屋で診査医に血圧測定をしてもらいましょう。
もし手元に過去の血圧値データがあるならば、それも見てもらうと良いかもしれません。勤務先の定期健康診断結果通知書、人間ドック成績表、献血手帳、高血圧治療中ならば血圧手帳などの写しを用意しておくと良いでしょう。
というのも過去の血圧値と現在の血圧値を平均してもらえるからです。その他、安静時心電図検査結果などが正常なら、その情報も考慮してくれます。
しかしながら血圧測定を含む保険加入時の診査は1回勝負ですから、数日前から体調を整えた上で受けた方が良いのは言うまでもありません。