2017年01月20日 18時03分更新
日本経済新聞にこんな記事が掲載されていました。
『平和堂は5日、京都市の保険代理店と組み、生命保険や損害保険を扱う保険ショップを展開すると発表した。アメリカンファミリー生命保険(アフラック)の代理店を手掛けていたが、新店舗では複数の保険商品を取り扱いファイナンシャルプランナー(FP)による無料相談窓口を設けて利便性を高める。
27日に保険ショップ「平和堂ほけん あるプラス」の1号店を「アル・プラザ香里園」(大阪府寝屋川市)内に開設する。計9社の保険商品を扱い、3人程度のFPが常駐して相談に応じる。2月には茨木市の商業施設に出店し、店舗網を拡大する。』
平和堂は滋賀県彦根市が本社で、北陸等に強い商業施設です。
平和堂には大阪のアドバンスクリエイト社が運営する「保険市場」と提携した保険ショップが出店されていましたが、今回、京都の保険代理店と「共同運営」し、店舗拡大するとのニュースが報道されました。
商業施設ではカード会社によって運営されている所が多いですよね。
四国の「フジ」は「フジカード」が、広島・九州の「イズミ」は「ゆめカード」が保険ショップを運営していますが、なかなかうまくいっていないですね。
カード会社が運営するとカードホルダーを保険ショップに誘導して保険個別相談に持ち込むという形を取りますが、なかなか集客にはつながりません。
従って、商業施設の保険ショップ運営を軌道に乗せるには、「共同運営」しか方法はないと思います。平和堂の選択は今後、全国の商業施設と地元代理店との提携に繋がると面白いと思います。
日本経済新聞には京都市の保険代理店としか掲載されていませんが、共同運営するのは「ホロスプランニング」社になります。ソニー生命の子会社化した保険代理店で、元々は訪問販売系代理店になります。
商業施設の保険ショップ「共同運営」で保険代理店との提携が必要ですが、ここが一番ハードル高いと思います。企業としての「格」の差です。20名前後の中小零細保険代理店と大型商業施設を有する企業との提携は、なかなか難しいと思います。「単純に店舗を出店する」だと簡単ですが、それでも帝国データバンクでそれなりの評価がないと出店できません。商業施設サイドの「与信」が通らないのです。これが「共同運営」になると提携先企業として相応しいかをチェックされますので、簡単ではないと思います。
その点、ソニー生命の資本が入っていれば企業サイドとしては安心感があり、それで今回の業務提携に至ったものと推測します。
昔、大阪のアドバンスクリエイト社が「保険市場」という保険ショップを全国の商業施設に出店し「一人勝ち」状況にありましたが、それは当該社が「上場」していたから出来たことです。上場出来ていなかった「ほけんの窓口」でも出店は困難でした。
そのためにも、保険代理店は「業態化」を進める必要がありますね。
保険代理店の資本体系についても考えてみる機会かと思います。
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ネクタイ派手夫 01月11日18時27分