2016年11月17日 18時24分更新
「服を買う」という流通について、日本経済新聞に非常に面白い記事が掲載されていました。
ちなみに皆さんは「服」を何処で買ってますか。
昔、Dr.ウエノが子供の頃、服は「百貨店」で買っていたと記憶しています。1960年代以降、百貨店にはあらゆるモノが溢れ、子供心にも百貨店で買って貰った服は貴重で大切に着ようと思ったものでした。しかし、今、百貨店で自分の服を買うことは全く無いですね。
このように、「服を買う」という行動についても変遷があるのです。
「服を買う」流通の1990年代を支えたものは「セレクトショップ」!でした。
その代表格であるユナイテッドアローズが、2016年4~9月期の営業利益が前年同期比53%減になりました。何と前年同期で「半分」に減少しているのです。かなり凄い数値ですね。通期でも3年連続の営業減益になり見込みで、既に苦境に立っている百貨店アパレルと同様に、客離れが進む構造問題を抱えているとされていました。
国内外のブランド衣料品や雑貨を独自に仕入れて販売するセレクトショップ。
代表格の「ユナイテッドアローズ」は、「シップス」や「ビームス」とともに、1990年代に急成長しましたが、2014年秋ごろから既存店売上高が前年を下回るようになりました。
要因は何か。
まずは、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングなどSPA(製造小売り)と比べて競争力が低下している事、また「ZARA」など「ファストファッション」は、縫製工場と密接な関係を築き、その時々の季節や気候にあう商品をタイムリーに売り出すことで、消費動向にピタリと合わせた戦略を打っており、「時間をかけて商品を探し調達する」セレクトショップは機動力を欠き、結果、流行を先取りしたい消費者が減り、先々の季節の新モデルを提案する強みを生かしにくくなっていると記事には書かれていました。
更に、急成長しているネット通販で、セレクトショップの「目利き力」や「提案力」を肩代わり出来るようになったことも要因とされていました。
スタートトゥデイの衣料品通販サイト「ゾゾタウン」には3600以上のブランドが出店。スマートフォンが普及し、消費者はセレクトショップに行かなくても自分に合う商品を見つけられるようになった訳です。
「独自の立ち位置を見いだせないセレクトショップ」は先が見えなくなっていますね。
この「服を買う」という変遷って、保険販売にも使えると思われませんか?
1990年代からを支えた「セレクトショップ」は生き残れるかの状態にまで陥り、2000年代からを支えたユニクロやZARAにも少し雲がかかり始めていると思います。
「保険を買う」という行動にも変遷があります。
そして、今、その新しい変遷のスタート段階にあると考えています。
アパレルの変遷を参考に、これからの保険を買う行動を支えるチャネルは何なのかを皆で模索して行こうではありませんか。
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