2016年06月02日 17時26分更新
久しぶりに5月16日の日本経済新聞朝刊に保険ショップの記事が掲載されましたね。5月29日の改正保険業法施行を直前に一石を投じる目的でしょうか。
内容は以下の通り。(日本経済新聞の記事を転載)
『ショッピングセンターや商店街で見かけることが増えた保険ショップ。今では保険契約の約10%を占める。ただ手数料が高い保険を薦めるとの批判も目立ち、金融庁は29日に規制を強めた改正保険業法を施行する。保険ショップが営業職員と並ぶ保険販売の担い手に育つには顧客の信用を得る努力が欠かせない。
保険販売は職場などをこまめに回る保険会社の営業職員が担ってきた。だが最近は保安面から職場への立ち入り制限が厳しくなったうえ、共働き世帯の増加で自宅訪問もままならない。
代わりに台頭したのが保険ショップだ。複数の保険商品を扱う乗り合い代理店で、各社の商品を比較したい需要を捉えて店舗数を急拡大。現在は全国に2000店以上あるとみられる。顧客の半数は20~30代だ。
保険ショップは保険会社から受け取る販売手数料が収益源。例えば医療保険の場合、保険料の払込期間や契約者の年齢で初年度が30~60%程度、翌年度以降は10%弱の基本手数料を得られる。解約が少ないと受け取れる手数料もあり、保険会社は手数料で自社商品の販売を奨励してきた。
今回、金融庁が規制強化に乗り出す背景には、手数料への顧客の不信感がある。中立を装いながらも高い手数料を得ようと、顧客の意向を軽視した販売が広がっているのではないかとの疑念だ。実際、関係者からは「販売額が目標を上回ると、手数料も跳ね上がる」といった声が漏れる。
保険会社にとっても保険ショップの信用が落ちれば、保険自体への不信感を招きかねない。特に長期の顧客になる若年層の取り込みで苦戦する生命保険会社にとって保険ショップは無視できない存在で、直接囲い込みに動き出している。
住友保険は全国で約70店の「ほけん百花」を展開する。2006年にいち早く三井住友銀行などと共同出資会社を設立し、09年に完全子会社化した。日本生命保険は15年に中堅のライフサロンを買収。第一生命保険も14年に保険ショップ向けの商品開発を担う子会社を立ち上げた。
若年人口の減少が進むなかで、保険ショップを保険販売の新たな担い手として取り込みたい保険会社。法改正を機に、保険ショップが消費者に受け入れられる存在になれるかは、保険業界の先行きを占う大きな課題にもなる。』
これまで法整備化になかった保険代理店事業が漸く法の整備下に置かれることで、ドコモや地銀等が積極的に保険代理店事業に進出し始めています。良いことではありますが、このままだと大手企業に保険代理店事業は飲みつくされてしまいます。
まずは襟を正して改正保険業法に真摯に取り組み、地域の代理店であれば地域住民や地域に何が出来るかをしっかり考え、地域に貢献できるような保険代理店・保険ショップに変化させていく必要があると思います。
また確実に代理店手数料は今後下がっていきます。3割程度の減収を予想した代理店運営を考えて行きましょう。落ちた3割分を保険料以外の収益で上げれていくことを真剣に考えて行く時です。
まさに保険代理店が生き残るか否かの正念場がやって来ます。
本当に分かっていますか??