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保険代理店のM&A|とれたて!損害保険|上野 直昭

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保険代理店のM&A

新年あけましておめでとうございます。

今年もDr.ウエノの保険コラム、ご愛顧賜りたく宜しくお願い申し上げます。

 

新年最初のテーマは、いきなりの「保険代理店のM&A」にしてみました。

今年6月には改正保険業法がスタートします。まだ全く対応していないという代理店も多いと思いますし、業法で求められる「体制」の「形」は作れていても「実」を作られている所は極めて少ないと思います。理想形で言うと「P・D・C・A」サイクルの「C」を年明け早々に着手しなければなりませんが、ここまで到達出来ている代理店はなかなか無いと思いますね。

 

こうした中、保険代理店から「廃業」したいとの相談を受けるようになりました。

代理店店主も高齢化する中、このまま店主が舵取りしていては保険代理店自体が存続できないとお考えになり、自身が引退するためにM&Aをしたいとの相談がメインとなっています。こうした展開を踏まえ、昨年11月にM&Aを考えられている代理店対象にセミナーを開催したコンサルティング会社もありましたが、意外と70以上の代理店が参加されました。

 

では、こうして「売りたい」「買いたい」が揃えばM&Aは成立するでしょうか。そんなに簡単ではありませんね。最大の難関は保険代理店同士が勝手にM&Aを決めても、「保険契約自体は保険会社に帰属します」ので、保険会社が納得しなければ「移管」手続きをしてくれません。従って移管手続きを保険会社がスムーズにやってくれるだけの規模感やスタッフや顧客管理システム等々が完璧で保険業法体制整備が十分であること等を備えている代理店でないと無理です。このあたりはコンサル会社が介在して対応してくれますので、売りたいという方にはいつでもご紹介させていただきます。

 

保険会社へ打診をしつつM&Aを進め「売値」を決めて行きます。デューデリという作業をしていきますが、デューデリのやり方については次回で紹介したいと思います。大きな流れとして次のようになります。

  • 売値と買値で合意が出来ると代理店同士で「合意書」を締結し、いつまでに幾らの支払いをするかを決め両社が捺印します。
  • で、この合意書のコピーを保険会社各社に送り、承認を取って行きます。
  • 承認が取れると、売る代理店と買う代理店が「連名」で顧客に案内文を出状します。内容は従来の代理店から新しい代理店に扱いが変わることが書かれ、不服がある場合は一週間以内に申し出るようにと書いてあります。一週間を経過し不服があった場合は移管から当該契約を外し直扱いにするといったやり方を取ります。無ければ承認いただいたということで保険会社が契約移管手続きを実施します。
  • 契約移管が出来ますと改めて保険会社から契約が移管された旨の文章が送られます。
  • 移管が完了すると翌月から手数料は買った代理店に支払われます。

 

契約の保守メンテは顧客にとって守って欲しいことですので、顧客が守られたいやり方を選択することが出来るようになっている訳です。

 

契約を売ってみたいという保険代理店の方、この機会に真剣に検討されてみては如何でしょうか。

 

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