2016年01月14日 18時41分更新
人生には上り坂、下り坂、そして「まさか」という坂があると言われますが、その「まさか」がありました。
私事で恐縮ですが、昨年11月夕方、食事をしようと食卓についたら急に胸に圧迫感を感じ救急車で病院に運ばれましたら何と急性心筋梗塞ということでカテーテル手術を受けました。症状として胸に痛みは全く無く何となく圧迫感がある程度でしたが、尋常ならざる「汗」をかいたのを見て救急車を呼んでくれた家内の行動が勝因でした。予兆も全くなく、本人は大したことではないと考え、家内が救急車を呼ぼうとするのを止めていたのですが、それを振り切り119番通報をしてくれた結果、助かりました。
読者の皆様、『救急車を躊躇わず呼ぶ』ことが助かるポイントですよ!
運ばれた病院の先生からは急性心筋梗塞で救急搬送される方の4割が病院に到着するまでに死亡、1割が病院到着後死亡と何と半数は死亡していると術中(意識は完全にあるので好奇心満々で先生とお話ししながらカテーテル手術を受けていました)お聞きしてビックリしました。幸い、発症後早く手術が出来ましたが、それでも40分程度は心臓の血管が詰まっていたため中症の心臓壊死となり一週間の退院で復帰しました。
これで一件落着でしたら良かったのですが、改めて心臓弁膜症の専門医に呼ばれました。急性心筋梗塞の手術の際に造影剤で心臓をチェックした際、私の心臓は4カ所でコレステロールが血管の9割を詰まらせていて何時死んでも可笑しくない状況と告知され、結果、再入院してテレビドラマで観るような「心臓冠動脈バイパス手術」を受けることとなりました。手術自体7時間かかる大手術は大変でした。左足を30cmほど切られて血管を採取され、心臓に3本バイパスを作っていただきました。全身麻酔すると呼吸が止まるので、気管に管を入れて人工呼吸させる訳ですが、約11時間も管を入れられますと「肺が痛い」、「声が出ない」、「血痰が止まらない」、「首が立たない」、「奥歯が欠ける」といった様々な事態が発生しました。麻酔から覚めると体から数本のチューブが出ていて仰天し、更に日々チューブを抜く度に、その「穴」をベットの上で普通に縫合されることにビックリの連続でした。それでも手術から10日で退院しました。
ICUに入っている間は差額ベット代もかかりませんので保険業界の性で「医療保険の必要性」を改めて考えてしまいましたね。
この様に色々な初体験をした今回の入院ですが、一番ビックリしたことは「同意書」です。主治医から1時間術内容の説明を受け「手術同意書」と「輸血同意書」に「本人及び家族連名で署名し捺印」しないと手術は受けられません。麻酔医からも説明を受け「同意書」、看護師からも看護説明を受け「同意書」と、あらゆることに「同意書」を求められました。術後ICUに入り本人は意識が戻らない状況で、体に入ったチューブを無意識に抜く可能性があるとして「ベットに拘束する同意書」に家族が署名し、ベットに両手両足が縛られ続けました。全てが同意書なしでは進められない態勢でしたが、家族や親戚がいないと手術も受けられないのが実態でした。
読者の皆さんには単身赴任をされている方も多いと思いますが、「近くの親戚」とは常にコンタクトを取れる状態にしないとダメですよ。
大手術を体験し色々な事を学ぶことが出来、今後は保険以前に必要な「食」や「予病」の大切さを如何にお客様に説明するかに注力したいと考えています。