2019年04月25日 18時07分更新
自動運転など新しい技術の潮流「CASE(ケース)」が、世界の自動車産業を揺さぶっていると報じられました。
「CASE」とは、
・Connected インターネットとの接続機能
・Autonomous 自動運転
・Shared & Service カーシェアリング
・Electric 電動化
の4つの頭文字を取ったもので、自動車産業が直面している現状を示しますが、自動車保険を扱っている保険代理店も、このくらいのことは認識しておかないとダメですよね。
ソフトウエアなど不慣れな領域で投資・開発の負担が膨らみ、IT(情報技術)大手など異業種との競争も激化する、「100年に一度の大変革期」に突入した自動車産業。
こうした情勢に敏感に反応して、投資マネーは離散し、自動車株の時価総額は2018年1月の直近ピーク比で約57兆円(21%)減少したことが報じられていました。
自動車保険を主軸にした損害保険会社も大きく舵を取らざるを得ない状況が差し迫っています。
戦後、モータリゼーションによる自動車の普及で損害保険会社は伸びて来ました。平成31年1月段階での登録自動車数は実に約8220万台(乗用車が約6204万台、貨物車が約1447万台)あり、国が運営する自賠責保険はおそらくこの全てに、任意加入の自動車保険の普及率は74%程度ですので、如何に損害率が悪いと言っても、自動車保険が損害保険会社の収益に貢献しているかは一目だと思います。
しかし、現在の自動車保険は当たり前の時代を遡ること数十年前は、「自動車保険の引受を保険会社が拒否」する時代もありました。あまりに自動車事故が多く、収益を圧迫するということで、事故の多いエリアは保険料が高く、引受も申請を会社に提出して漸く契約出来た時代がありました。以前、来年は社名がなくなる日本火災という損保会社に勤務していた際、トヨタ自動車本体及び全グループ企業を担当することがあり、年に一度はトヨタ自動車本社の経理担当役員とお会いできる機会がありましたが、役員からは「昭和30年代は日本火災さんがトヨタ自動車のトップシェアだったのに当時の経営がモータリゼーションを理解できず引受規制等をした結果が今のシェアであり、経営って難しいよね。君が偉くなった時は経営判断を誤ってはいけないよ」と毎年言われていた記憶が蘇ります。
保険会社を支えてきた自動車産業自体が「100年に一度の大変革」に入り、本気で損保ジャパン社は「数年後に損保ジャパンって損保会社なのと言われるようにしたい」に向け動いています。
保険代理店も今、大変革を起こすべきです。といっても現状を理解し今後の方向軸を決めるためには「最新情報」を入手することが先決です。
一般社団法人保険健全化推進機構結心会では、こうした保険代理店向けに『3年後に生き残るためには』というテーマでの勉強会」を開催しています。結心会のホームページ上でセミナー案内が掲載されますので、チェックして参加してみて下さい。
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