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改正保険業法施行後、2年が経過しました。|とれたて!損害保険|上野 直昭

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改正保険業法施行後、2年が経過しました。

改正保険業法が施行されたのは、平成28年5月29日。

施行後、丸2年を経過しましたが、最近は話題として出なくなりましたね。

金融庁による保険会社や保険代理店への「入検」がたまに話題になりますが、その内容が明示されることが無いので、保険代理店としては粛々と「PDCA」サイクルを回転させるしかないと思います。

 

皆さんの保険代理店では「PDCA」サイクル、きちんと回していますか。

「P」は流石に保険業法改正前から「体制整備」に注力し構築し、更に施行後1年間は実際に「D」を取組んでみて、不備等があれば、「C」をして、再度体制を構築しなおし「A」に持って行くという当たり前のサイクルですが、実際に現場で出来ているかと言えば、難しいとは思います。

 

従来、保険代理店には保険会社の検査が毎年1回は入り、これをベースに修正していましたが、最近は保険会社も「外部による内部監査」を指導しているところも多いようです。

保険代理店に金融庁が入検した際に不備があり、これを保険会社の内部監査が指摘していなければ、保険会社にも責任が負わされる可能性がありますので、外部に寄る内部監査を推奨しているようです。

 

保険業法は、法律の一つに過ぎません。

根っ子には「会社法」等、多くの法律が連動しています。これをチェックするには保険会社の監査では無理だと思います。すべては「法律」に基づくので、弁護士等、法律に詳しいところにチェックして貰わないといけません。

ある保険代理店は、取締役会の議事録が全くなく、いつ、だれが、何を決めたか等が全く不明で会社としての機能を疑われました。法人保険代理店は法人ですので、法人としての機能をきちんと果たすことも「体制」に組み込まれます。

改正保険業法という目先だけを見ていてはだめです。会社法等の基本ラインが欠けていないかのチェックも必要なのです。

 

こうしたチェックは外部による内部監査に依頼するしか手はないと思います。

特に「兼業代理店」さんは、こうした体制整備がまだ不十分なところも多くあると思いますが、改正保険業法施行2年を経過する今、取り組むことが急務かと考えます。専業代理店でなく、本業の中で保険事業も取組んでいる自動車関連業者、不動産業者、旅行代理店等も、そろそろ本格的に「保険事業の体制」作りに動く必要があると思います。

最近では全国約1000の弁護士・税理士・司法書士事務所と業務提携している会社が「監査のミカタ」という体制整備点検、M&A・合併検討等の初回無料相談サービスが実施されるサービスを提供しました。このサービスに加入すると一般社団法人全国保険代理店会で加入できる代理店賠償責任保険も付帯されるという内容になっています。

こうした外部による内部監査の検討を始めることが、今年度の改正保険業法対応の一つと位置付け、是非取組んでみて下さい。

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