2013年07月18日 13時50分更新
今日は「講師力」についてです。
私が研修やセミナーの講師をするようになったのは10年~ほど前です。
⇒写真は2004年あたりです
保険会社の教育担当になったのがきっかけでしたが、その頃はまだその職務の重さや
技術についてさほど考えもせず、業務のひとつとして「こなす」という感覚でした。
それが、そんなじゃダメじゃん!と気づかされた出会いがあります。
2002年、会社が外資系にかわり 新しい上司が外資系他社から来ました。
AVPであり、また自分の直属上司として登場したのですが、
彼が繰り広げるプレゼンや講義に あっけにとられたのを覚えています。
オープンマインドで、飛びっきりの笑顔で、ぐっと心をひきつける伝え方。
あっという間に時間が過ぎていきました。
そして聞き終わったあとは「自分にも何かできるかも!」というような
未来へのワクワク感がわいてくる。
な、なんだ、これは?(>_<)
そこでやっと気づいたのですね、講師の仕事を甘く簡単に見ていたこと。
人前で話すことなんか、慣れてるから平気、自分はうまくやれていると、
根拠もなく思っていた自分。
ひゃー恥ずかしい。
彼からは
「人にモノを伝える」という仕事は技術で、基本はきちんと身に付ける必要があること。
聴いている相手が、自分のゴールを見つけるための手助けになるように、
伝え方をいつも考えること。
己の役割でそれを伝えるにすぎないのだから、講師と受講生に上下はないこと。
その上で訓練は永遠に継続していく必要があること。
それはたくさんのことを教えてもらいました。
この後、彼の門下生となりトレーニングを受けていくことになるのですが
立ち位置、立ち方、手の置く場所、手の使い方、持ち方、身体を動かす速度、歩行の導線、目線の送り方、まばたき。
これは話す以前の基本。
声の出し方、速さ、間の取り方、センテンスの短さ、わかりやすい単語。
問いかけの方法、伝えるマップ。
これらは受講生の年齢層、性別、職務、モチベーションなどによってすべて変わります。
同じスキルを使えばよい、というわけではないんですよね。
伝えることは技術と心です。
聴いている方々が、
まず理解できて、
気が付いて、
腹落ちして、
自分のことと捉えて、
自ら行動に移す。
そのためのサポートが講師の役割であり、講師力を常に磨くことは絶対です。
いかに、気付きが そこに起こるか。
伝える根底には講師としてのホスピタリティ。
専門の機関でトレーニングを受けることもいいのですが
まずは自分の話し方を録画して、「いいところ」「見直したらもっとよくなるところ」の
両方意見をもらってビデオを見直す→意識して伝えてみる・・・
を、繰り返すことから始めるといいと思います。
お金はかかりませんし。
自分を知ることが、講師力アップの第一歩。
(今も講義のたびに録画は続けています。その度に恥ずかしくなったり、ニンマリしたりw)
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