2017年07月20日 17時47分更新
最近の保険ショップ動向で注目すべき展開を二つ、ご紹介したいと思います。
一つは、「りそな銀行」が展開する「セブンデイズプラザ」。
りそな銀行自身が、銀行窓口の平日営業外時間や休日でも各種相談に対応する専門店舗として展開しているもので、既に、渋谷、横浜西口、立川、池袋、新宿西口、名古屋駅前、大阪梅田、天王寺、神戸、大阪・枚方に出店しています。
「いつでも・どこでも、お客様にご利用いただけるサービス」の提供を実現するために開発した「相談特化型ミニ店舗」という位置づけで、午後3年間で30店舗を目指すとしています。
特徴は、専門のスタッフか、資産運用、ローン、遺言、相続まで生活設計をワンストップでサポートするというもの。信託銀行の機能を持つ銀行ならではの切り口だと思います。
サラリーマン層を中心に土曜・休日の来店が増加しているそうで、保障性保険等の成約率も高いと報道されていました。相談内容も、住宅ローン、保険、iDeco、NISA、ファンドラップ、相続など多様とのこと。完全予約制で一組に対して約2時間を確保して対応しているそうです。
どうやって、「集客」しているかと言うと、りそな銀行がターゲット層に対してアウトバウンドコールやスマホ等へのe-DM等で案内して、同店のサービス内容等を案内しているそうです。これは強いですね。
保険は当然、複数の保険会社の乗合ですが、元々銀行窓販代理店が運営していますので、資産形成系の強い保険会社勢ぞろいという感じになっています。
また、セブンデイズプラザのサイトを見ると、骨董品の勉強会といった変わったセミナーもあり、面白いと思いました。
二つ目は、損保ジャパン日本興亜社の直接運営店舗「やさしい保険ショップ」。
宇都宮、高崎、徳島、松山、福岡の5店舗を有する保険ショップです。
特徴的なことは、損保ジャパン日本興亜関連の保険会社しか扱わない事。昔はアリコの「いいなショップ」もあり、アフラック保険ショップは今も各地にありますが、限定した保険会社商品のみを扱う保険ショップとして面白い展開だと考えています。
比較推奨等をするまでもなく、損保ジャパン日本興亜のファンを対象に保険相談できるという設定は興味深いですね。最近は損害保険代理店が減り、今まで加入していた保険代理店がいなくなってどうしたら良いかわからないという方も多いように思います。こうした方にとっては意外と聖地になるかもしれませんね。
こうした窓販から脱却し、普段、銀行で接触できない顧客との接点を見出し新しい需要を創出しようという思惑の銀行による保険ショップ、自社商品のみを扱いコアな顧客との接点を深めようとする保険ショップと「新型」ショップが登場して来ています。
新しい保険販売チャネルを何処に求めるか?
資金力のある企業には勝てないかもしれませんね。
前の記事