2016年12月22日 18時44分更新
2017年1月1日に改正確定拠出年金法が施行されます。法律が改正されるとマーケットは大きく動きますよね。来年の最大のチャンスは、この確定拠出年金だと考えていますので、軽く説明したいと思います。
確定拠出年金(DC)は公的年金に上乗せされる年金制度の一つです。
国民年金基金や昔ながらの確定給付付企業年金に加え、新たな上乗せ年金の選択肢として2001年に登場しました。毎月、一定の掛け金を支払い(拠出し)ながら金融商品で運用し、貯まった資金を60歳以降に一括で、または年金で受け取るという制度です。
国民年金自体が本当に受け取れるのかという背景がある中、国も積極的で、税制面では優遇のある投資支援制度である「NISA」と比べても、さらに優遇が手厚く、有利な資産形成を出来るのが特徴です。
税制メリットは次の三つ。
①『掛け金を払う時』
個人型は「掛け金(拠出額)」全額が所得控除の対象となり、所得税、住民税が拠出額に
応じて減少する。企業型は会社が掛け金を払うが給与とみなされないため非課税。
②『運用している間』
運用中に得た利益は全て非課税。投信の売却益や分配金、預金の利息などがその対象とな
る。その分、福利効果が期待できる。
③『受け取る時』
貯まった資金を受け取る際、一括で受け取れれば退職所得控除、分割で受け取れば公的年
金等控除の対象となり、所得税などが安くなる。
にもかかわらず、制度が導入されて15年が経過して現在確定拠出年金に加入している企業は全体の0.9%にしか過ぎません。
そこで、2017年から利用者拡大を図るべく、制度を大幅改正することになったものです。
何と言っても、個人型DCに、「国民年金加入の現役世代なら誰でも加入できる」ようになることがポイントです。これまで入れなかった「公務員」や「会社員や公務員の妻」も、それぞれ上限額が公務員で月額1.2万円、妻で月額2.3万円と設定されていますが、加入できるようになります。
金融庁も「貯蓄から投資へ」を後押ししていますので、保険代理店が積極的にDCに取り組むべきだと考えています。
そのため、2017年1月18日開催の結心会定例会では2時間ですが、勉強会を開催します。
制度自体を理解し、如何に企業や個人にアプローチしていくかを参加者全員で共有します。
来年はDCから個人投資教育を保険代理店が出来るような展開にしたいと思います。
カオスの保険業界を救う方法の一つは、DCであることは間違いないと考えますよ!
早く取り組んだものがリードします。結心会と共に取り組んでみませんか。
次の記事