2014年09月22日 10時40分更新
大手損害保険各社は、大雨などの自然災害の増加で長い期間のリスクを見通すのが難しくなったとして、火災や水害などで家が被害を受けた場合に補償する火災保険について、来年秋にも10年を超える契約は新たな引き受けを取りやめる方針を固めました。
火災保険は、火災のほか土砂崩れや洪水などの自然災害で家や家財が被害を受けた際に補償をするもので、これまでは最長で36年の契約が可能でした。
えっ、「長期保険って知らなかった!」、「長期保険にすると何かメリットあるの?」と言った声が聞こえてきそうですね。
火災保険は1年刻みで最長36年という長―い保険期間のものがあります。
理由は、、、、、住宅ローンを使って家を建てた後、ローンの返済中に家が火事で燃えたりすると住宅ローンの返済だけが残って大変ですよね。
ということで、住宅ローン返済期間と同じ期間で火災保険にも加入するという商習慣があったからですね。
住宅ローンが15年であれば保険期間15年間の火災保険を、30年ローンだったら30年間の火災保険に加入し、万が一火災事故が発生したら、保険金を銀行が受取り、まずは住宅ローンの残金を回収して、残ったお金を契約者に支払うと言う流れになります。
銀行と契約者は「質権」を設定して、保険金受取を銀行に指定した契約形態を取る訳です。
まあ、お互いにリスクを避けられるので利便性はありますよね。
では、長期火災保険のメリットは何かと言うと、保険料が安い!ということです。まあ、保険期間30年分とかを「一括払い」する訳ですから、安くて当然と言うことですが、なかなかの割引率なので一括支払いでも価値はあります。
しかも、住宅ローンを早めに返済した場合とかに火災保険を解約しようとしたら、解約返戻金も凄く良い率で返金されますので、その意味でも長期火災保険はメリットがあると思います。
以上の様にお客様、銀行にはメリットはありますが、保険会社にとっては「負担」なのです。
30年間も「契約の保守管理」をしないといけない上に、最近は自然災害での大きな事故が発生し、長期でリスクを負うことは経営上大きな負担となっているのです。
仕方がない流れですね。
来年の秋以降、新たに火災保険の契約をする際には、契約期間が最長で10年になるほか、現在、10年間を超える長期間の契約をしている場合は、次回の更新から見直しが適用されるということです。
しかし、10年で一度保険金額とかの見直しも出来るので、火災保険に入っているという実感もわいて良いのではないでしょうか。
火災保険は火災事故で無く、水災、土砂崩れ、風災等にも対応できる保険です。
この機会に今ご加入の火災保険の証券を一度点検されることをお薦めしますよ。
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