2014年06月02日 12時08分更新
大手損害保険3グループは5月20日、今秋までに自動車保険料を引き上げる方針を正式に表明しました。結果、消費者の平均保険料は12年ぶりの高水準となる見込み。
大手3グループは2013年度も自動車保険料を上げており、2年連続で全社が値上げすることになります。消費増税で修理費や代理店に支払う手数料が増える一方、契約者からの保険料は非課税なので、収支を圧迫するというのが直接の要因ですね。
大手損保が主力の自動車保険の値上げを始めたのは2008年。
この時の要因は、1998年の保険料自由化以降に繰り広げた値下げ競争と、保険金の支払い増加で赤字に陥ったためでした。10年連続で下がっていた契約者が支払う平均保険料は2009年度から上昇に転じ、2014年度は年間8万円程度に達する見通し。
今後さらに保険料が上がる懸念もあり、割安を売り物とするネット大手のソニー損害保険もここ数年は値上げを繰り返しているのが実態です。
確かに高齢者による事故は減ることはなく、保険金支払いは保険会社の収支を圧迫し続けていますので仕方が無いとは思いますが、もっと保険会社も社員の給与を圧倒的に下げるとか大幅に社員を削減するとかの抜本的措置を取らないと更に「自動車離れ」が加速し、自動車保険そのものの存続の危惧に直面する日も近いと感じざるを得ませんね。
大手3社で寡占化状態となっていて、胡坐をかき過ぎだと思いますね。
お客様をナメテいると、そのうち、お客様からキツイしっぺ返しがありますよ。
しかも、自動車と同様に加入者の多い個人向けの火災保険も2015年度に3~5%程度保険料が上がる見通しです。
火災保険、お前もか?!という感じですね。
建物の老朽化で保険金支払いが増えていることなどが理由らしいですが、根拠がもう一歩足りない感じがします。
東京海上日動火災保険などは企業向け地震保険の保険料も7月から引き上げますので、家庭も企業も大きな負担増となりますね。
ただ、これまで実質赤字だった国内損保事業も2014年3月期は軒並み改善し、利益が出せる体質に変わってきています。
今秋の値上げ幅はばらつきが出ており、今後は横並びの値上げが崩れる可能性があります。
保険会社そのものの体質改善が今後の損保業界の雌雄を決しますね。
Dr.ウエノも損保マンですが、元々損保業界は全く同じ商品を同じ保険料で扱っていた業界。保険料自由化で企業体質の改善が求められましたが、旧態依然の経営をし続けています。
もっと抜本的改革をしていかないと時勢から取り残されてしまうと思いますけどね。
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