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銀行窓販での外貨建て保険取扱いを巡って|とれたて!損害保険|上野 直昭

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銀行窓販での外貨建て保険取扱いを巡って

生命保険会社が銀行などの窓口を通じて販売する「外貨建て保険」で苦情が相次いでいる問題で、全国銀行協会の藤原弘治会長(みずほ銀行頭取)は2月の定例会見で、より丁寧に商品説明する方針を示したことが報じられました。

 

高齢者の契約で親族に同席してもらうほか、契約後の説明も充実させるように各銀行に周知すると報じられています。全国銀行協会長は「高齢者に対する(契約時の)親族の同席やアフターフォローに重点的に取り組むよう周知徹底させる」とし、「(外貨保険には)リスクがあるということの説明責任が重要だ」とも述べられたそうです。

 

外貨保険は超低金利下でも高利回りが期待できるとうたわれ、多額の預金を持つ高齢者らに多く売られてきました。手数料が入るため銀行も販売に力を入れてきました。ただ、円高の際は元本割れリスクがあるのに十分説明されないケースがあり、「リスクの説明が不十分だ」との苦情が急増していました。

これに対し、すでに生命保険協会は全国銀行協会に、高齢者の契約での親族同席や契約後の確認などを申し入れており、今回の発言はそれに沿った内容となっています。

全国銀行協会長は、苦情が増加する現状に対して、「本来何をすべきだったかについては真摯(しんし)に受け止めなければいけない」と語ったそうです。また、金融市場で為替相場が動きやすい状況に触れ、「いっそう目線をあげてこの問題に対処しないといけない」とも述べられたそうです。外貨保険では販売資料で利回りが高めに表示されることを金融庁が問題視しており、今春から生保が実態に近い表記に改める見通しとなっています。

 

更に、翌日にあった生命保険協会の稲垣精二会長(第一生命保険社長)の定例記者会見の中で、銀行窓口での販売を巡って苦情が多発している外貨建て保険商品について「本質的なニーズはあるが、(商品)リスクに対する十分な説明がしきれなかった」と述べ、説明不足があったと認めたことも報じられました。

 

マイナス金利の中、フィービジネスとして銀行窓販で生保が販売されてきましたが、行員に言われるとなかなか断りづらい流れの中で販売していますので、「本当に必要なのか」を「しっかり理解」して成約に結び付けていく「本来の姿」に立ち戻ることが求められていると思います。

 

保険販売する者が、お客様本位で、お客様にフィデューシャリ―デューティの意思を強固にもって対応する基本路線を節税保険の売り止めを含め、改める時期に入ったと思います。保険は保障売りが原点です。しっかりお客様のリスクを把握し、お客様の身内のつもりでお客様の悩み事、困り事等の一部を保険でカバーする本来の募集人の立ち位置をもう一度しっかり腑に落として取組んで行きましょう。

 

保険は愛です。

このワードが理解できない方に保険販売する資格はないと考えます。

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