2014年03月10日 10時52分更新
「人は見かけ」とはよく言ったものだ。
今回の佐村河内氏の件は、改めてはっきりそれを認識させてくれた。
もし彼がコンサルタントだったとして、これまで報道されていた風貌の彼と、
今回登場の風貌の彼と、世間はどちらの見た目の彼を「マイ・コンサルタント」
として指名するだろう。
そんな事を考えた。
神秘に満ちた不遇の芸術家・平成のベートーベン。
サントリーホールに登壇すると、神がかって見える。
それをお望みならば前者であろう。
しかし、彼を新婚家庭のマンションの一室に招き入れるとしたら、
かなりの決断と勇気がいる。壁に頭を打ち付けて壊されるかもしれないし。
今回の話題は「佐村河内守」氏の欺瞞性ではない。
3月7日に人々の前に姿を現した彼を、仮に「佐村河内B」としよう。
最初は、手話通訳か弁護士かと思ったほど、私には別人に見えた。
私はとっさに、西田敏行によく似ているなと思った。
皆さんは、「西田敏行」という俳優から連想される人柄・プロファイルは
どんなだろう。釣りバカの浜ちゃん、大河ドラマの秀吉、人情味溢れる
家老職、ちょっと間抜けなギャングの親分…。そんな人柄を想像するだろう。
こんなおじさんに人生相談をしながら、ライフプラン・マネープラン作りも
良いかな、と思うかもしれない。
問題はここだ。
ベートーベン「佐村河内A」も、浜ちゃん似の「佐村河内B」も、
紛れもない「佐村河内」氏なのだ。(あたりまえだが。)
改めて言おう。
人は、見かけによってこんなにも違う人柄を勝手に想像してしまう。
されてしまう。
そう、お客様は一瞬にしてあなたの見かけで判断を下す。
あなたが、MDRTだろうがCFPだろうが、自己紹介の前にジャッジが
下っているのかもしれない。正しいか正しくないかは問題とされない。
前にも書いたが、人間も動物だ。
ジャングルで鉢合わせたら、コンマ何秒かで、相手が自分の餌か、
自分が相手の餌なのかを判断しながら生き延びている。これが厳しい
摂理だ。
今日は、お互いに見かけをチェックし合おう。
法人相手とヤングママさん相手では、受け入れられる服装が違うのかも
しれない。
男性はネクタイも臨機応変に変えよう。
女性もアクセサリーに注意を払おう。
胸元が大きく開いているのが不快、とアンケートでダメを出したお客様も
いたそうな。
もちろん、「子育て保険アドバイザー」の人は、バッチを必ず着用しよう。
今回は、「佐村河内に学ぶ『人は見かけ』」というお話でした。
これが、後に映画化されるとしたら、Bの役は絶対に西田敏行に決まりだと
思うが、Aは誰だろう??
しかし、皆さん、考えてみれば、
ロングヘア、ヒゲ、サングラス、杖、手のサポーターがあれば、
誰でも彼になれる。
そう、彼の印象的な特徴は、すべて作り物。
人は騙されやすいものだ。
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