2011年12月14日 15時13分更新
先週、喫茶店(店名は伏せるが大手チェーン店としておく)で、また不快な場面に遭遇してしまった。
筆者が食事をした後、コーヒーを飲んでいる横のテーブルで、生命保険の契約手続きをしているのである。
当時、お店は大変込んでいたので致し方ないのかもしれないが、生命保険などの個人情報を取り扱う局面を公衆の面前にさらけ出していいのか?と考えていただきたいのである。
「公衆の面前」は、やや誇大表現かもしれないが、住所、氏名は言うに及ばず、大まかな契約内容まで筆者が得ようと思えば得られてしまう(気を配っていないこと)ことに憤慨しているのである。
確かに、個人情報保護法においては「5000件超」という縛りがあるが、生命保険募集人や筆者のようなファイナンシャル・プランナーなど個人情報を扱う者は、守秘義務をきちっと履行するのは当然の行いであろう。
つまり、5000件を超えるか超えないかは関係なく、顧客情報を第三者等に漏らしてはならないはずである。この場合の「漏らす」は故意にと思われるかもしれないが、筆者は故意であるか、ないかは関係ないと考える。
冒頭に述べたように、喫茶店のような公衆の面前で当たり前に契約等をすることが、偶然かもしれないが個人情報の漏洩となってしまうかも知れないのである。契約等の説明をしている最中、隣のテーブルに座った人が、たまたま悪意のない人であったからこれまで良かっただけであり、万一、悪意のある人であれば個人情報がダダ漏れする可能性も否定できない。否、その情報がとんでもないことに使われたり、契約情報が知れ渡れば契約者がどんな目に合うかはわかろうと言うものだ。
同時に、契約等は総て事務所内でやっているから大丈夫という人も安心とは言い切れない。契約等を行う場所はパーティションが区切られているだけでは、パーティション上部の隙間(天井との境)から話している内容は筒抜けになるのを忘れてはいまいか。気を配るのであれば、契約等を行う場所は話声等が漏れない密室、言い換えれば、来客室専用の部屋を必ず確保しなければならない。事務所を持つ場合、ワンフロア(1部屋)の事務所スペースではなく、自分たちがいる1部屋プラス、来客者を招くことができる1部屋を持つのが真に顧客に配慮した事務所になるのである。
顧客情報の取扱い、事故になる前にもう一度再考していただきたい。