2016年08月18日 18時58分更新
『銀行が個性的な店舗づくりを競い始めた。』
こうした記事が日本経済新聞に掲載されましたが、ご覧になりましたか?
インターネット取引の普及や異業種の参入で環境が一変し、画一的な店舗では年齢層や地域によって異なる顧客ニーズをつかめないため、顧客目線を意識した「サービス業」への転換を探る銀行が、まずは「店舗づくり」から動き出したという記事です。
こんな取り組みを「銀行」がしています。
①商業施設と一体化
5月に大阪府の京阪枚方市駅前に開業した複合商業施設「枚方T―SITE」。エスカレーターで7階のりそな銀行枚方支店を訪ねると、従来の銀行店舗とは全く異なる光景が広がるそうです。「店内は約1000冊の本に囲まれており、広々とした明るい待合スペースが開放感を演出」しているそうです。
「りそな銀行」は施設を運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」の誘いで近くの支店を移転。
『本屋の中にある銀行』がテーマの新店舗は、落ち着いて資産運用の相談などができるように配置を工夫されていて、買い物客が銀行の顧客になる効果も見込んでいるとのこと。
「ゆったりして過ごしやすい」、「来店時に身構えなくていい」など、評判は上々とのことです。
②フィンテック体験
将来の銀行店舗を見据え、IT(情報技術)を活用した新たな金融サービス「フィンテック」の実験店に位置づけられているのが、5月に東京駅前に移転開業した「みずほ銀行八重洲口支店」。
例えば、壁面の巨大なタッチパネルを押し、住宅ローンなどの金融商品のパンフレットを自分のスマートフォンに取り込むサービスが導入され、利用した女性会社員は「遊び心をくすぐられる」と話しています。みずほ銀行は「体験型の店舗」をつくった狙いを「会社員や学生との金融取引のきっかけづくり」と説明しています。
③過疎地は移動店舗
人口が減る地域ならではの「出店」もあります。静岡銀行は5月にトラックの荷台を改造した移動店舗の運用を始めたそうです。入り口にATMを1台置き、行員2人が簡易窓口で口座開設手続きや融資相談に対応。週に3~4日、静岡県内を巡回するというもの。
毎週木曜に営業する西伊豆町の田子地区は過疎化が深刻で、昨年秋に静岡銀行では店舗を閉めたが、住民は車で数十分かかる別の店舗を使っていただけに「移動店舗」の「復活」を歓迎しているとのこと。銀行サイドとしては「採算は厳しいが継続的にサービスを提供して地方銀行の使命を果たす」と地銀としての立ち位置を強調しているようです。
上記内容って保険ショップと同様な流れですよね。
①保険ショップは喫茶店、マッサージ店、エステサロン、ドラックストア、賃貸住宅業者等々とコラボした店舗展開をしています。まさに「店舗自体の多様化」が求められています。「ゆったり感」、「ショップとは言え一寸ブランドショップのようなゴージャス感がある」、「アミューズメント性がある」といった店舗を作っていくことが必要です。
②保険ショップ店頭に大型のサイネージを置いて色々な情報を提供し集客に役立てる一方、サイネージをホームページに接続し店頭で保険商品の説明等が出来れば、通路を歩いている人たちにも「伝える」ことが出来ますよね。
③保険ショップに来店されたお客様で小さいお子様をお持ちの方、親の介護が必要な方等はわざわざ保険ショップに来店いただく事自体が無理です。お客様の利便性に応えるべき、ショップと訪問販売部隊との連携、或は近くのスーパーに特別出店して保険相談をするといった展開を保険ショップでも導入しています。
「顧客の要望、利便性を考え、常に変化してこそ『サービス業』です。」
保険もサービス業であることを再認識して、まずは「お客様の声」を確実に把握してみましょう。何を望まれているかを知ってこそ、次の経営判断に繋がりますよね。