2019年05月16日 18時24分更新
商業施設のフードコートは皆さん良く使われていると思いますが、テレビでフードコートに出店していて売上げを伸ばしている飲食店の紹介をしていました。
鳥の唐揚げをメインとした飲食店の工夫の一つが「メニュー表」でした。
フードコートには多くの飲食店が隣接していて、何を食べようかと何となく一通り見て回ると思いますが、その中から如何に選んでもらえるかが鍵になります。通常、メニュー表は「写真」と「メニューの名称」が大きく店舗正面の壁面上部に掲示されています(と言うより、ここ以外に掲示しようがありません)が、ここの店舗ではメニューの名称を「縦書き」にしていました。確かに多くの飲食店ではメニューが「横書き」されていますが、これを「縦書き」にすることで売上が上がったと紹介されていました。
飲食店を見て回る際には店舗の上に大きく掲示されたメニューを見ながら回りますが、一店舗だけ縦書きになっていると目立つと思います。チョットした変化でお客様の関心を勝ち取るという戦術は着眼点が良いと思いました。
更に、ここの鳥の唐揚げは、とんかつ屋さんでも使っている金属の網を皿の上に置いたうえで盛り付けしてあるので、ピラミッドみたいに高く見えます。お客様は買った鳥の唐揚げを自分の席まで持って行く必要がありますので、フードコート内を歩きます。この際にこの高く積まれた鳥の唐揚げを見た別のお客様が目にして、注文するという導線としても使っているとのことでした。
また、タピオカドリンクで有名な飲食店は、行列を作らせることで行列を呼ぶというスキームを構築していました。一つ一つのタピオカドリンクを作るのに数分かかるようにマニュアルが出来ているので、普通に行列が出来る訳です。行列を見ると並ぶ人も多いですよね。実際、原宿のパンケーキ屋さんは行列して90分くらいは普通にかかるということでテレビ等に紹介されていましたが、聞くところによると行列に並ぶためのアルバイトを雇っていて「わざと」行列を作らせていたらしいです。
更に、このタピオカドリンクは「インスタ映え」することにも意識していました。
保険ショップでも造作や正面スペースを、昔は上手く活用していました。
保険ショップ創業時は何処の店舗に行っても入口にアフラックダックの大きなぬいぐるみが置いてありました。しかも、正月には晴れ着を着せたり、子どもの日にはカブトを着せたりしていました。で、このダックと一緒にお子様の写真をスタッフが撮って「写真プリントアウトして出来上がりましたら一報しますので、再来店下さい。写真代は無料ですから」と言って個人情報等の入手と再来店アポを取り付けていました。
或いは、「誕生日おめでとう」の帽子を置いて「誕生日の方は、バースデー・ハットを被って写真プレゼントしています」というキャッチで集客していました。
造作で言えば、保険テラスという保険ショップは店舗の一部を「港にベンチがある風景」をわざわざ作っていました。神戸本社ということと「テラス」でゆっくり休んで下さいというコンセプトを伝えるための造作ですが、当時は写真撮りたいという若いカップルが来店していました。
今は「インスタ映え」で人が集まりますので、2週間に一度は保険ショップ入口の一部をインスタ映えできるスペースとして活用されたら良いかと思います。毎回、季節感を出しつつ、来店いただきたい方をターゲットにした工夫をされては如何でしょうか。
また、ある保険代理店では保険相談後に資料を持ち帰っていただくための「紙袋」を作っていますが、某ブランドショップの紙袋と同じようなカラーを使っています。この紙袋が欲しくて保険相談に来店されるお客様も実際にいらっしゃるので、ちょっとした工夫は不可欠だと思いますね。
是非、このちょっとした工夫を考えてみて下さい。