2017年05月11日 18時12分更新
全国の財務局で、保険代理店規模別にヒヤリングが実施されているとの情報がありました。
ヒヤリング内容の一つに、「代理店手数料ランク」があるそうです。
損害保険代理店の場合、一番高い手数料ランクを出した保険会社に横並びにしているケースが多いと思います。
そんなに扱いがない保険会社の場合、社内申請を出して、手数料ランクトップの保険会社手数料ランクと「合わせる」という手続きを慣例としてやっています。
そもそも、損害保険代理店は、20年前以上は、「全」保険会社が「同じ保険」を「同じ保険料」で販売していたため、代理店種別で手数料が決まっていました。初級種別からスタートし、取扱い保険料が100万円を超え、普通資格の資格を取得できると普通種別代理店に格上げされ、各保険会社共通の保険代理店手数料が支払われていました。
取扱い保険料と資格によって、更に上級代理店種別、特級代理店種別があったことを記憶されている方も多いと思います。こんな良い時代があったのかと、ふと懐かしく感じられる方も多いと思います。
これが「保険料自由化」になったため、「種別」に合わせた手数料率がなくなり、各代理店毎の収保規模、継続率、事務効率等々により複雑につくられた手数料ランクという制度に変わりました。
要するに共通した手数料から各個社判断の手数料に変わったわけです。
しかし、実態は異なります。
取扱いが少ない保険会社が手数料ランクを下げれば、益々売って貰えないため、一番売っている保険会社のランクに「横並びで合わせる」という慣例となりました。
ここにメスが入ろうとしているという情報が入って来ました。
手数料ランクが各個社規定になると、損保代理店は大きなウエイトを持っている保険会社に一極化させるようになり、行きつくところは一社専属性に回帰していき、乗合代理店は大幅に減る可能性がありますね。
当然、生命保険についても手数料率の見直しが行われると考えます。
保険料を下げるために一番簡単な方法は手数料を下げることだと思います。
確実に手数料は下がる、金融事業者として高みを極めるためのハードルは上がる。
保険代理店の「経営」にとって、高い障壁が立ちそびえるようになりました。
保険代理店としての「経営」を如何にするかを経営者として、ゴールデンウィーク中に考えては如何でしょうか。
こうしたゴールデンウィークの過ごし方も良いかと思いますよ。
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