2016年06月23日 19時06分更新
政府は自動運転の技術を使ったタクシーなどの乗客を運ぶサービスについて、万が一、事故が起きた場合には事業者がすべての責任を負うことなどを条件に、2020年までに実用化を認めました。
ビックリの世界がいよいよ実現しますね。
タクシーを止めたら無人でコンピューターの向かって行き先を告げると運転手無しで目的地まで着くという凄いことが実現するのです。
世界中で開発競争が進む自動運転を巡っては、大手自動車メーカーだけでなく、IT企業なども無人のタクシーやバスなどの実用化を目指していますが、こうした自動運転技術を使った乗客を運ぶサービスについて、政府は一定の条件を満たせば、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年までに実用化を認めることになりました。
具体的には万が一、事故が起きた場合は事業者側がすべての責任を負うことに加え、運転席に人が乗らない代わりに遠隔で車両を監視して、問題が起きたときには走行を止めることができるシステムなどを導入して、安全を確保することを求めるとしています。
政府は今後、道路交通法を改正するなど必要な対策の検討を急ぐとともに、国家戦略特区に指定された地域の公道などで、サービスの導入を目指す事業者による実証実験を進めることにしています。
これに伴い、日本損害保険協会は自動運転者が事故を起こした場合の法的責任に関する報告書をまとめました。現在、自動車の損害賠償では自動車損害賠償保障法や民法が適用されていますが、完全自律型の自動運転が実現した場合、運転手の概念が無くなるため、自動車に関連する法令を見直した上で賠償責任の在り方を検討する必要がある」として報告書を作成したものです。
これによると、自動運転車を4段階に区分しています。
・レベル1・・・加速・操舵・制動のいずれかの操作をシステムが行う。
・レベル2・・・加速・操舵・制動のうち複数の操作を一度にシステムが行う。
・レベル3・・・加速・操舵・制動を全てシステムが行い、システムが要請したときのみド
ライバーが対応する。
・レベル4・・・加速・操舵・制動を全てシステムが行い、ドライバーが全く関与しない。
報告書によるとレベル3までの自動運転は対人・対物事故ともに現行法で対応可能とし、レベル4の場合は従来の自動車とは別物と捉えた上で「自動車に関する法令を抜本的に見直し、議論する必要がある」としています。
自動運転でドライバーに起因する事故の減少が予想されますが、一方でシステムの欠陥、サイバー攻撃による事故が増える可能性があるため、事故分析の体制・仕組みづくりが必要とも報告書では指摘しています。
まさにその通りですね。
しかし、現在、損害保険会社を支えている自動車保険が無くなる日も遠くはありません。
損害保険会社がこの先存続するためには、より積極的に海外に拠点を移すしかないでしょうね。
モータリゼーションで拡大した損害保険業界が自動運転という技術の進化により消え去るというのも面白いですね。
前の記事
次の記事