2014年01月20日 10時53分更新
年280兆円規模の国内個人消費で、60歳以上の高齢者を世帯主とする家計の存在感が一段と高まっています。
政府の家計調査によると、2013年11月の2人以上の世帯では65~69歳の消費額が前年同月比8・3%増え、全世帯の伸び率(2・1%)を上回り、何と60歳以上の消費額は「全体の5割近く」を占めるようになったとの報道がありました。
11月の65~69歳以上の世帯の消費額は28万7807円。全世帯の平均額27万9546円を約1万円上回り、「株式などの有価証券の約7割を60歳以上の世帯が保有」していることから足元の株高効果でシニア消費の伸びが大きくなっている面があるとのことです。
総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は2000年の17・4%から2013年には25・2%に上昇しましたが、国内消費全体に占める65歳以上の世帯の比率は18・4%から34・2%(11月時点)まで上がっており、シニア消費は高齢者人口の伸びを上回っています。
60歳以上の世帯で見ると消費額は全体の46・6%を占め、従来の主力だった40~59歳の世帯の消費(40・8%)と比率が逆転しました。
晩婚化で60歳を過ぎても子供と同居する高齢者が増加、定年延長の影響で、2000年代後半に60歳以上になった「団塊の世代」を中心に働く人も増えています。
シニア消費の存在感の高まりは企業データからも浮かびます。
イオンは2012年秋に55歳以上向けの電子マネー「G・Gワオン」の発行を始めましたが、会員数は200万人を超え、平均利用回数は月10回とイオンの電子マネー全体(6~7回)を大幅に上回るようになりました。
今後の有望市場は、一歩踏み込んだ生活支援サービスだとして、セブンイレブン・ジャパン社は「最も力を入れていくのは宅配サービス。潜在ニーズはすごく大きい」としています。同社は現在、全国約1万6000店の8割近くで日替わり弁当や総菜などを届ける「セブンミール」を展開。受注が多い店舗には2013年度中に超小型電気自動車「コムス」を1200台も配備。2015年度をめどに宅配の売上高を2012年度実績の5倍の1000億円に伸ばすと事業系を立てています。
居酒屋チェーンのワタミは、高齢者向けの弁当宅配を居酒屋に代わる主力事業と位置付けており、同事業の2014年3月期の売上高は456億円と前期比18%伸びる見通し。
保険もやはり「シニア」層の開拓でしょうね。
資産形成系保険の販売は当たり前ですが、新しい『シニア向けサービス』を「リアルな保険ショップを軸にシニアのサービスショップに転換」して行くことが最も早道ではないかと考えます。
待っているのではなく「何か取り組んでみないと行けないでしょうね」!
真剣に考えてみたいと思います!
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