2018年05月24日 18時03分更新
「仮想敵はインターネット企業。」
伊藤忠商事は決算会見の際、デジタル時代は海外勢などが台頭し、巨額を出資した中国企業との相乗効果を出すことも課題のなかで、アパレルや食品など生活消費分野でネットとリアルの融合を急ぐと発表しました。
伊藤忠商事は18年3月期の連結純利益が過去最高の4003億円になりましたが、浮かれることなく、次の布石を打つとして、20年度までの中期経営計画ではビジョンとして「次世代商人」と銘打った施策に入ったと説明しました。
その一つが、4月に発表されたユニー・ファミリーマートホールディングスの子会社化。
子会社化に1200億円を投じ、ファミマなどで使える電子決済用のポイントを作り、データ主導の事業モデルを目指すとしています。
決算記者会見で伊藤忠商事トップは「実はネット企業がファミマを狙っていた」と明かし、リアル店舗の価値に気づいて参入しようとしたネット大手を止めるかたちでファミマの子会社化に踏み切ったと説明しました。
更に、今後の競合企業について「ネット通販大手」と説明しました。
伊藤忠は消費者に近い生活消費分野が生命線で、倉庫など卸機能や店舗への商流を築いてきましたが、アマゾンなどは一足飛びに消費者へつながり、浸透のスピードは速く、結果、伊藤忠商事の存在意義が揺さぶられるとの強い危機感を持っているとのことです。
「会社をどう変えていくか」。
総合商社は時代に合わせて経営のあり方を変えてきましたが、何もしなければ、冬の時代が訪れるとして、スピード感を持った対応が求められているとしています。日本を代表する企業も大きく舵を切ろうとしています。保険代理店も保険業界も「変化」しないといけないですよね。
保険も今はネットでチェックして保険ショップに行くという構図が出来上がっています。お客様自身が保険商品をネットで調べ、自分自身の保険商品理解が正しいかどうかの確認で保険ショップ等に行き相談し、その上でネット加入できる保険商品はネットで加入するという「ネットtoリアルtoネット」の構図となっています。
ネットが拡大すればするほどリアルの存在価値が高まります。人は寂しいので人とのコミュニケーションを取りたがっています。必ず「リアル」が必要です。しかし、如何に「リアル」の存在に気付いてもらうか?ここがポイントになります。
保険ショップを商業施設に出すには莫大なコストがかかります。
コストをかけずにリアルな場を作るには、調剤薬局に出店している「みんなの健康ラウンジ」を活用するのが一番です。一番お金を持っていて数も多いシニアを会う場所は何処かと言われると答えは「病院」と「調剤薬局」と言われています。しかも、調剤薬局は全国に58,000店以上あります。
ネットが拡大するなか相談できる「リアル」な場所として、調剤薬局に保険代理店が「みんなの健康ラウンジ」を出店していくことが今、求められているのです。
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