2012年07月11日 18時21分更新
手術直後は、意識はもうろうとしてます。痛み止めだけでなく、ビンにはいったモルヒネなんかで硬膜外麻酔もやってます。
手とかもしびれた状態で、あまり感覚はありません。今が昼なのか夜なのか、時間の感覚も狂ってる気がします。
ナースコールして3時間くらいたったと思っても5分くらいだったり、一瞬目を閉じたつもりが2時間経ってたりします。
家内や見舞いのひとが話しかけてくれてるようですが、どんな受け答えをしたかまるで記憶にありません。
家内は「愛してる」と言ったと言い張りますが、日本男児たるもの口がさけてもそんなことはキャバクラ以外では言うはずありません。
ここまでは好奇心で乗り切ってきましたが、ここからはリアルな痛みとの闘いです。
なんといってもお腹をミゾオチからおへその下までパックリ切ってます。おへそはうまいことよけてくれてます。ちょうど道路が樹木をよけた感じです。
さらに胃と脾臓を取って、内臓をつなぎ合わせてます。お腹にはタピオカとかについてくる大きめのストローくらいの太い管が3本突っ込まれていて、その管を肌に直接糸でくくっています。
手や背中の骨には点滴や麻酔の針がささってます。痛いの痛くないのってそりゃー痛いでしょう。奥様が帝王切開されたかたは聞いてみてください。
硬膜外麻酔(モルヒネ)がなくなる頃にものすごい痛みがやってきます。よく鼻からスイカなんて言いますが、それどころではない気がします。
痛み止めが切れると全身がキシミます。なぜか肩や腰まで痛いです。骨がくだけていくようです・°°・(((p(≧□≦)q)))・°°・。
痛みをこらえてるというより、気をぬくとうめき声が出てしまうので、それをこらえてます。
間違いなく生涯最高の痛みです。小泉元首相の「痛みに耐えてよく頑張った!」の声が頭をかすめますが、耐えきれません。
ナースコールを押して「痛み止めください」と半べそでうったえかけます。痛み止めくれるならなんでもしますと言いたい心境ですm(。≧Д≦。)m
ジャンキーってこんな気分なのかと想像したりします。
ナースは聞きます。「透明の痛み止めと白い痛み止めどちらにします?」ってフィッシュorチキンかよ!!(゚-゚;)ヾ(-_-;) オイオイ...
とりあえず透明なほうで...ってこれが効きません。全身がバラバラになるような痛みが襲ってきます。
またナースコールして、ジャンキー顔で痛み止めをねだります(o>ロ<)oじゃあ白いほう試します?と聞くのでウンウンとうなずきます。
白いのはなんとか痛みがおさまります、というか我慢できる痛みになるというのが正しいです。
この間にと思って寝るのですが、3時間もしないうちにまた強烈な痛みで目が覚めます。
ナースコールして、また痛み止めくれとせがむのですが、6時間開けないといけないとナースはのたまうのです。
つまり毎晩3時間だけ耐えれる痛みで、それ以降は朝まで悶絶しまくってます。
人間おそろしいことに、そんな状況でも慣れてきます。痛みをこらえる方法をあみだしたりしました。
効果的だったのは、漠然と痛いではなく、どこがどれだけ痛いのかを冷静に分析するのです。
お腹の傷は10段階の7くらい痛いとか、腰は9くらいの痛みだとか...点滴の針なんて1か2の痛みです。
そうすると一番痛いところだけ我慢すればなんとか耐えられます。数をかぞえたりして時間がたつのを待ちます。
消灯は21時です。ギリギリ我慢して23時に痛み止めと睡眠剤をもらいます。( ´ρ`)。o ○
それでも夜中の2時には痛みで目が覚めます。それから朝6じまでJAZZを聴きながら暗闇のなか痛みに耐えてます。
孤独です。つらいです。いったい俺がどんな悪いことしたってんだー!ヾ(。`Д´。)ノ彡☆と自問自答を繰り返します。
つづく