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UN women(国連女性機関)主催 国際介護フォーラム登壇レポート|保険ニュース

UN women(国連女性機関)主催 国際介護フォーラム登壇レポート

──世界が直面する介護課題とアジア各国のケアテック最前線──


[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64563/41/64563-41-0912b4caaa3a78f874d69b6833c0d746-3900x2925.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 イチロウ株式会社 代表取締役 水野友喜は、11月12日(水)~14日(金)に韓国・ソウルで開催された UN Women(国連女性機関)主催の国際介護フォーラム「Korea Impact Studio on Care / Regional Knowledge Exchange and Dialogue on Elderly Care Innovation & Investment in Asia」 に登壇し、日本の介護課題と当社の取り組みを紹介しました。

 本フォーラムでは、アジア各国のスタートアップ、国際機関、政策担当者、投資家が集まり、無償介護(Unpaid Care)、介護人材不足、ケアテックの潮流について議論が行われました。本レポートでは、国連が示した介護領域のグローバル課題、アジアの介護市場の現状、そしてイチロウ代表 水野が現場から見た「アジアで求められるケアの未来」をまとめます。

※本フォーラムへの参加を通じた代表・水野の詳細レポートは、以下のnote記事でも公開しています
水野友喜note「韓国での3日間が教えてくれた──アジアの介護、国際比較、投資としてのケア、そして日本の立ち位置」


1|世界が直面する課題:女性に偏る“無償介護”

UN Women は、世界共通の課題として以下を強調しました。
・女性に偏る 無償介護負担 が経済成長を阻害
・介護は「職業」と認識されず、社会的評価が低い
・公的サービスのみでは対応が難しく、民間セクターと投資の参入が不可欠
・実際に、投資家は介護の社会的インパクトを理解できず、資金が流れにくい現状

また、LinkedIn × 国連の共同レポートでは「介護スキルは最も評価されない一方で、AIの影響を最も受けにくい」という矛盾が示されました。

UN Women はケア領域の変革に向け 「6つのR(Recognition / Reduction / Redistribution / Representation / Reward / Resourcing)」を提示し、とくに Resourcing(資源投入) の重要性を強調しました。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64563/41/64563-41-9df96dc5bf3aeab86fe87da4f5cba5e9-1436x1077.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


2|アジア介護市場:3つのステージと各国の動き

アジアの高齢化はステージが分かれ、課題も異なります。

■Super-aged(日本・韓国)
超高齢社会:AgeTech(高齢者向けテクノロジー)が発展

■Rapidly-aging(中国・タイ)
急速な高齢化:スマートケアプラットフォームが拡大、ニーズとのギャップが課題

■Early-stage-aging(東南アジア)
初期の高齢化:自宅介護の需要は強いが、公的な介護制度は未整備

東南アジアの介護スタートアップでは、介護士の社会的地位の低さ・離職率の高さ・教育不足が主要課題となっており、介護士確保が最大の壁である点が共有されました。

各国の動き(スタートアップ・政策・技術潮流)
■インドネシア
急速に高齢化が進むインドネシアでは、在宅介護が8割を占めるなか、AI診断・遠隔モニタリング・ケアワーカーのデジタルマッチングなどのケアテックが急伸。制度の未整備や文化的スティグマが課題となる一方、サブスク型在宅ケア×テクノロジーの“資産軽量モデル”が投資家にとって最大の成長領域として注目されている。

■ベトナム
急速に高齢化が進む一方で介護インフラがほぼ未整備のベトナムでは、在宅ケアDX・標準化研修・品質管理システムを武器にする新興プレイヤーが市場形成をリード。需要の2%しか満たせない巨大ギャップに対し、デジタル人材育成×在宅医療サービスという“ケアテック型スケールモデル”が、最も成長が期待される領域として浮上している。

■マレーシア
マレーシアでは女性の労働参加と高齢化課題を背景に、ケアテックが社会インフラとして急成長中。KiloCareはデジタルケアIDやAIマッチングを核に、チャイルドケアからエルダーケアまでを統合する“ライフケア・プラットフォーム”へ進化。人間の共感とデジタルインテリジェンスを組み合わせた地域横断のケア人材OSとして拡大を加速している。

■中国
急速な高齢化が進む中国では、長期介護保険の全国展開や在宅ケア政策を追い風に、シルバーエコノミーがデジタル化を軸に再編中。AIブレインと複数の知識グラフを統合したAidingのような次世代ケアOSが、介護者のストレス削減から生産性向上までを実証し、巨大市場を技術駆動で最適化する段階へ。ケア×AIが投資・産業・労働の基盤を刷新する“アジア最大級のケアテック実験場”になりつつある。

■タイ
タイでは520億ドル規模のヘルスケア市場を背景に、Jasmine Insightがデジタル+事業創出支援で介護DXを高速展開し、FamBearはAIマッチング×多言語対応で高齢者・児童ケアのプラットフォーム化を進めている。市場成長10-15%の在宅ケア・デジタルヘルス領域で、両社はデータ駆動のケアインフラを構築し、アジア全体へのスケールを狙う。

■韓国
超高齢化に急速突入した韓国では、公的ケアと民間プラットフォームをリアルタイムで接続するスマートケア基盤が整備され、AIマッチング・データ駆動型運営・外国人ケア人材のデジタル育成が進展。自治体の調達システムと連動する24時間ケアOSが、女性の就労支援から介護人材不足までを一体的に補完し、アジア標準を狙う“行政×AIケアモデル”として進化している。


3|イチロウの発表:日本の課題はアジアの“未来”である

 水野はまず、日本が世界でも突出した超高齢社会に突入しており、介護人材不足・公的サービスの縮小・家族介護の負担集中といった課題がすでに深刻化している現状を共有しました。毎年10万人以上が介護のために離職し、経済損失は年間9兆円にのぼるという事実は、その深刻さを端的に示しています。また、こうした課題は今後アジア各国でも必ず直面する「未来の共通課題」であると指摘しました。

 日本では2040年に約69万人の介護人材が不足すると見込まれており、増大し続ける財政負担に公的サービスが追いつかないことで、結果として家族、特に女性に過度な負担が偏っていると説明しました。この状況を踏まえ、水野はイチロウの取り組みとして、当日対応も可能な即時マッチングの仕組みや、全国1.3万人の介護従事者ネットワーク、96%という高いマッチング率、すでに1万3,000件を超える提供実績といった成果を紹介しました。また、介護士の報酬を市場平均より約40%高く設定しつつ、利用者にとっては約60%低価格で利用できる仕組みを構築しており、こうしたモデルが公的サービスの隙間を埋める持続可能な支援として機能していると述べました。

 さらに水野は「日本で先行して表面化している課題は、今後アジア各国でも確実に直面するものであり、日本で蓄積された知見は他国でも活かせる可能性がある」と強調しました。特に、現場データを基盤としたAIマッチング技術、介護人材の質を高める教育・スクリーニング体系、そしてケアの品質と働きがいを同時に向上させる評価モデルの三つは、アジア各国との連携によって大きな価値を生み出す領域であると述べました。これらは単なるサービス提供にとどまらず、アジア全体で求められる「ケアの基盤づくり」に寄与するものであり、各国スタートアップから高い関心が寄せられました。


4|フォーラムを通じて明らかになったこと

・ケアは今後、最も投資すべき成長分野 として再定義されつつある
・各国のスタートアップは競合ではなく、連携し、共通の基盤をつくる段階にきている
・AI×介護は最重要テーマであり、「人のケア×データ×自動化」は世界的潮流である
・企業を巻き込んだ Care-in-Business(企業によるケア支援) が加速している


5|参加したイチロウ代表・水野の視点

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64563/41/64563-41-a93f2871c8d3e91000cf9b33de35284d-1167x1350.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

 フォーラムの裏側で水野が感じたこと、現場でしか見えないアジアの介護の姿、そして世界全体での介護課題に対する危機感と希望についてーーそのすべてを、水野本人がnoteに記しています。是非あわせてご覧ください。

↓代表水野のnote記事はこちら
「韓国での3日間が教えてくれた──アジアの介護、国際比較、投資としてのケア、そして日本の立ち位置」
https://note.com/yukimizuno/n/n0675a7e69a23





6|まとめ:ケアは社会の中心へ。日本発スタートアップの役割が大きくなる

 今回のUN Womenの議論を通じて明らかになったのは、「ケアは社会の中心であり、最も投資すべき成長領域」という世界的コンセンサス。日本の課題は世界の先を走っており、イチロウのモデルはグローバルにも適応し得ることが確認できました。アジア各国のスタートアップと連携しながら、介護職の社会的評価を高め、ケアを持続可能な投資価値として位置づける社会の実現に取り組みます。


■本イベント概要

名称:Korea Impact Studio on Care / Regional Knowledge Exchange and Dialogue on Elderly Care Innovation & Investment in Asia
主催:UN Women(国連女性機関)
日程:2025年11月12日(水)~14日(金)
場所:韓国・ソウル
目的:アジアの無償介護、ケア人材、投資、AgeTechの未来を議論する国際フォーラム
参加者:アジア7カ国(インドネシア、ベトナム、マレーシア、中国、タイ、韓国、日本)のケアテックスタートアップ、国際機関、投資家、政策関係者


■会社概要

・設立年月:2017年4月
・所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-12-4 ネクストサイト渋谷ビル5階
・代表者:水野 友喜
・事業内容:介護士シェアリング事業、居宅介護支援事業、介護施設紹介事業
・公式サイト:https://corp.ichirou.co.jp/
・お問い合わせ先:pr@ichirou.co.jp

プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供: PR TIMES

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