近年、企業における健康課題の中でも「足の健康」はこれまで十分に注目されてきませんでした。しかし、厚生労働省の調査によると、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の予備軍を含めた推定人口は約4,700万人にのぼるとされており*1、日本の労働人口にとって深刻な問題となっています。また、労働災害による休業4日以上の死傷者数(以下「死傷者数」という。) は、135,371人のうち「転倒」によるものが36,058人で占める割合は26.6%と労働災害の中で最も多く*2、企業の安全対策における大きな課題となっています。
「足の健康」と「転倒・ロコモ対策」は密接に関連しており、従業員の安全や健康寿命の延伸に直結する重要なテーマです。
*1 Nakamura K. A "super-aged" society and the "locomotive syndrome". J Orthop Sci. (2008) 13(1):1-2.
*2 厚生労働省「令和5年労働災害発生状況の分析等」