「見るAI」から「現場を理解し考えるAI」へ
生活総合支援サービスを展開するHITOWAグループで、有料老人ホーム「イリーゼ」を運営するHITOWAケアサービス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 須原 清貴、以下「HITOWAケアサービス」)と、Vieureka株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長 宮崎 秋弘、以下「Vieureka」)は、介護現場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるため、次世代AI技術「エッジVLM(Vision-Language Model)」を活用したソリューション開発に向けた実証実験を開始しました。
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本取り組みは、HITOWAケアサービスが持つ豊富な現場知見と、Vieurekaの高度なエッジAI技術を掛け合わせることで、介護スタッフの「目」となり現場状況を理解する新たなシステムを構築し、社会的課題である「ケアの質」と「生産性」の両立を目指すものです。社会的課題の解決という側面から、今後は共創パートナー企業の拡大にも取り組んでまいります。
■背景:超高齢社会が直面する「質と量」のジレンマ
日本は世界に先駆けて超高齢社会を迎えており、介護業界では人材不足と社会保障費増大という深刻な課題に直面しています。この状況下において、介護現場では、限られた人員で生産性を向上させつつ、同時にご入居者様一人ひとりに寄り添ったケアの質を維持・向上させることが求められています。そのためには、ケアプランごとの個別性やご入居者様ごとの日々の微細な状態変化を把握することや、記録に残らない日々のご入居者様の実態を定量的に評価することが重要です。
■状況を言語化する「エッジVLM」の概要
本実証実験の核心は、映像を単なる画像データとしてではなく、人間の言葉(文章)として理解・表現できる「VLM(Vision-Language Model)」技術の導入にあります。
従来のAIカメラが「人がいる」「動いた」という単純検知にとどまっていたのに対し、VLMは「ご入居者様がベッドから立ち上がろうとしている」、「洗面台で身支度をしている」、「スタッフが介助している」といったように、1つのAIモデルで主語を明確にし、具体的な行動文脈を理解・記述することができます。
Vieurekaの技術は、クラウドへ映像を送らず、カメラ(エッジ端末)内で処理が完結します。これにより、介護現場で最も重要視される「プライバシーへの配慮」を徹底しながら、ネットワーク障害に強く、通信・クラウドコストを抑えた持続可能な運用が可能となります。
■目指す価値と今後の展望
初回の実証実験では、まず汎用エッジVLMの特性評価および介護特化型モデル構築に向けた課題抽出を行います。
初回実証実験概要
■ 目的
- 汎用エッジVLMの特性、精度検証- 介護業界特化エッジVLMモデル構築に向けた課題抽出
■ 実施環境
HITOWAケアサービス運営の有料老人ホーム2施設
■検証用データ取得期間
3日間
この実証実験を皮切りに、介助シーンやADL(日常生活動作)評価項目など、介護特有の複雑な状況をAIが把握することによる、ケアの提供価値向上と業務効率化の同時実現に向けた検証を進めます。
将来的には、本取り組みで開発した日本発の「介護業界特化型AIモデル」を、アジアや欧州など同様に高齢化が進む国々へ展開することも視野に入れています。汎用AIとは一線を画す、現場の悩みに寄り添ったグローバルモデルの構築を目指し、志を共にするパートナー企業との共創を拡大してまいります。
■HITOWA ケアサービス株式会社 概要
所在地: 〒108-6215 東京都港区港南2-15-3 品川インターシティC棟
TEL: 03-6632-7702(代)FAX:03-6736-5587
URL:
https://www.hitowa.com/care-service/
設 立: 2006年11月
資本金: 5,000万円
事業内容:有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の運営等
代表者: 代表取締役社長 須原 清貴
■Vieureka株式会社 概要
所在地: 〒540-6119 大阪市中央区城見2丁目1番61号 ツイン21 MIDタワー19階
URL:
https://www.vieureka.com/
設 立: 2022年7月
パナソニック ホールディングス株式会社、株式会社JVCケンウッド、WiL, LLCの3社の出資によりパナソニック ホールディングス株式会社からカーブアウト
資本金: 1億円
事業内容:IoT機器及びソフトウェアに関するプラットフォーム事業並びにサービス事業
代表者: 代表取締役社長 宮崎 秋弘
プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:
PR TIMES